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海外サッカー

「サッカーのロジックを全て破壊した」 波乱に満ちたカタールW杯をスペイン紙が「最もクレージーな大会」と評して回想

THE DIGEST編集部

2022.12.16

日本の快進撃をはじめ、次々と番狂わせが起きた今大会。強豪国のメディアもその現象に驚かずにはいられないようだ。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部/JMPA代表撮影)

日本の快進撃をはじめ、次々と番狂わせが起きた今大会。強豪国のメディアもその現象に驚かずにはいられないようだ。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部/JMPA代表撮影)

 カタール・ワールドカップは残り3位決定戦と決勝戦を残すのみとなったが、62試合を終えた段階でも、これほど多くの波乱や番狂わせが起こった大会はこれまでになかったのではないだろうか。

 開幕戦で開催国カタールがエクアドルに枠内シュート0の完敗を喫したのも、過去の大会における開催国の健闘を考えれば驚きではあったが、それは序の口で、大会3日目には優勝候補筆頭のアルゼンチンがサウジアラビアに逆転負けを喫し、翌日には日本がドイツを同じ展開で撃破。日本はその後、スペインも下して首位通過を決めて、世界中を驚かせた。

 また、グループFでも前回3位のベルギーが脱落してモロッコが首位通過、グループHでも韓国がポルトガルを下したことで、ウルグアイが早期敗退の憂き目に遭うなど、波乱は続き、すでに勝ち抜けを決めていたとはいえ、ブラジルがカメルーン、フランスがチュニジアに敗れるという番狂わせも起こり、リーグ全勝チームがひとつもなしという初の大会となった。

 グループBでアメリカがウェールズを、グループDでオーストラリアがデンマークを抑えて次ラウンド進出、さらにはメキシコの連続グループリーグ突破記録が8大会でストップしたというサプライズも経て、決勝トーナメントでは優勝候補ブラジルがクロアチアにPK戦で敗れ、スペイン、ポルトガルは伏兵モロッコの軍門に降っている。

 初のアジア開催となった2002年日韓大会でも、開幕戦から優勝候補が次々に敗れるという「ドミノ現象」が起こって話題になったが、今回の中東での大会について、スペインのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は「史上最もクレージーな大会のひとつとして記憶される」と報じた。

 同メディアは、「カタールでの大会はこれまでにない、珍しく、そして特別なものになると思われていた。西洋文化とはかけ離れた文化を有し、アルコールを摂取することも許されない土地にW杯が上陸するのは初のことだったからだ。また開催招致においても、様々なことが起こっている。そして、これが32か国によって行なわれる最後の大会であるということでも特別である」と綴っている。
 
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