サッカー界の“神様”が怒っている。元ブラジル代表MFジーコだ。
レジェンドが嘆いたのは、現地1月13日に開幕したリオ・デ・ジャネイロの州リーグ「カンピオナート・カリオカ」で、現役時代に長年所属した古巣フラメンゴのサポーターたちが歌ったチャントである。
本拠地マラカナンにアウダックス・リオデジャネイロを迎え撃ったフラメンゴ。試合前には昨年12月29日に他界した元ブラジル代表FWペレと、同じく元ブラジル代表FWで、ヴァスコ・ダ・ガマの会長も務めたロベルト・ディナミッチへの黙とうが捧げられた。だが、その厳かなセレモニーの最中にスタジアムに陣取った一部のサポーター集団が、以下の内容のチャント(応援歌)を合唱したのである。
「ジーコ、ジーコ、ジーコ、ジーコ、ジーコ。ペレは大麻常習者で、マラドーナは薬物の吸飲者だ」
フラメンゴのサポーターたちからすれば、「自分たちのクラブのレジェンドこそ偉大だ」とジーコの存在を強調したかっただけなのもしれない。しかし、南米サッカー界を代表する偉才を侮辱する辛辣な内容だけに批判の声が噴出。ついには“神様”が自ら意見を発した。
ブラジル・メディア『O Globo』を通じて声明を発表したジーコは「私もマラカナンで起きた出来事には納得できていない」とし、サポーターたちの行動を断じた。
「あれは明らかに無礼な振る舞いだ。もう私は何度もフラメンゴのサポーター代表と『あの歌は歌うな』と話してきている。彼らは私たちがサッカーを共にした偉大な友人たちであり、国を代表する偉人だ。もしも、私に敬意を表したいのなら、もっと工夫を凝らした違うチャントを作ってくれ。リスペクトや優しさ、そして責任を持ってくれ。もう私は何年もこのことを残念に思っている」
愛着のあるクラブへの厳しい言葉を投げかけたジーコ。そんな69歳のレジェンドには、国内メディアも賛辞を贈る。ポータルサイト『Lance』は「偉大なる10番はフラメンゴ・サポーターの愚かな振る舞いを許さなかった。彼が敬意を集める理由はここにある」と評している。
現役時代から人格者として尊敬を集めてきたジーコ。愚行に真っ向から異を唱えた今回の振る舞いも、彼が“神様”たる所以なのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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レジェンドが嘆いたのは、現地1月13日に開幕したリオ・デ・ジャネイロの州リーグ「カンピオナート・カリオカ」で、現役時代に長年所属した古巣フラメンゴのサポーターたちが歌ったチャントである。
本拠地マラカナンにアウダックス・リオデジャネイロを迎え撃ったフラメンゴ。試合前には昨年12月29日に他界した元ブラジル代表FWペレと、同じく元ブラジル代表FWで、ヴァスコ・ダ・ガマの会長も務めたロベルト・ディナミッチへの黙とうが捧げられた。だが、その厳かなセレモニーの最中にスタジアムに陣取った一部のサポーター集団が、以下の内容のチャント(応援歌)を合唱したのである。
「ジーコ、ジーコ、ジーコ、ジーコ、ジーコ。ペレは大麻常習者で、マラドーナは薬物の吸飲者だ」
フラメンゴのサポーターたちからすれば、「自分たちのクラブのレジェンドこそ偉大だ」とジーコの存在を強調したかっただけなのもしれない。しかし、南米サッカー界を代表する偉才を侮辱する辛辣な内容だけに批判の声が噴出。ついには“神様”が自ら意見を発した。
ブラジル・メディア『O Globo』を通じて声明を発表したジーコは「私もマラカナンで起きた出来事には納得できていない」とし、サポーターたちの行動を断じた。
「あれは明らかに無礼な振る舞いだ。もう私は何度もフラメンゴのサポーター代表と『あの歌は歌うな』と話してきている。彼らは私たちがサッカーを共にした偉大な友人たちであり、国を代表する偉人だ。もしも、私に敬意を表したいのなら、もっと工夫を凝らした違うチャントを作ってくれ。リスペクトや優しさ、そして責任を持ってくれ。もう私は何年もこのことを残念に思っている」
愛着のあるクラブへの厳しい言葉を投げかけたジーコ。そんな69歳のレジェンドには、国内メディアも賛辞を贈る。ポータルサイト『Lance』は「偉大なる10番はフラメンゴ・サポーターの愚かな振る舞いを許さなかった。彼が敬意を集める理由はここにある」と評している。
現役時代から人格者として尊敬を集めてきたジーコ。愚行に真っ向から異を唱えた今回の振る舞いも、彼が“神様”たる所以なのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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