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海外サッカー

「選手は好き勝手にできる」天野純の移籍騒動に苦言! 韓国スポーツ界の大物がホン・ミョンボを擁護「逆差別じゃないのか?」

THE DIGEST編集部

2023.01.23

ライバルクラブへの移籍を巡って意見が食い違った天野(左)とホン・ミョンボ(右)。この両陣営の騒動に韓国スポーツ界の大物も意見した。(C)Getty Images

ライバルクラブへの移籍を巡って意見が食い違った天野(左)とホン・ミョンボ(右)。この両陣営の騒動に韓国スポーツ界の大物も意見した。(C)Getty Images

“ドロ沼化”の様相も漂っている騒動は、いまだ波紋が広がり続けている。
【動画】Kリーグ選抜に選出された天野純がトッテナムから奪った圧巻FK弾!(1分44秒~)

 事の発端は、現地1月11日、韓国Kリーグ1部・蔚山現代を率いるホン・ミョンボ監督による怒りの告発だ。今オフに国内最大のライバルである全北現代に電撃移籍した元日本代表MF天野純に対し、「私に嘘をついて出て行った」と糾弾。本人から「お金は重要じゃない。僕は残留する」と確約を得ていたという韓国サッカー界のレジェンドは、予期せぬ退団に「これまでに出会った日本人の中で過去最悪だ」とまで言い放ったのである。

 無論、天野もこれに反発。翌日に開かれた全北現代の入団記者会見で「監督は僕が嘘つきだ、お金で選択したなんて言っていましたが、そんなことはなく、事実ではありません」と一蹴。困惑気味の表情を浮かべつつも「日本に帰ってからも正式なオファーはありませんでした」とキッパリと主張した。

 さらに天野は「結果的にその後もクラブから正式なオファーは届かなかった。契約延長の意思はないんだなと思いました」と不信感を口にし、移籍の経緯を説明。これに今度は蔚山側が反論するなど、騒動は日韓両国で波紋を呼んだ。

 互いの言い分を主張しあうだけの状況で、韓国スポーツ界の大物も黙ってはいなかった。『RIZIN』に参戦中のキム・スーチョルを輩出した総合格闘技団体『ROAD FC』の創始者でもあるジョン・ムンホン代表だ。
 
 韓国メディア『OSEN』などによれば、同国スポーツ界の酸いも甘いも知るジョン・ムンホン代表は「私はホン・ミョンボ監督の発言に全面的に同意するわけではない。だが、彼の苦しい気持ちは100%共感できる」と断言。国籍まで持ち出して批判を浴びせたために、国内でも批判の的となったカリスマ指揮官に理解を示し、次のように続けた。

「選手たちは何か気に入らないことがあれば、協会やチームの立場を考慮せずに好き勝手な行動をし、暴露できる。主流から押し出された勢力は、ここぞとばかりにクーデターを起こさせるために世論を操作し、また扇動する」

 そして「多角的な視点から騒動を見ることが重要だ」と説いたジョン・ムンホン代表は、監督や首脳陣の心情も察するべきという持論を展開した。

「大衆は監督や協会より選手の方に味方しがちだ。選手たちが自信を持って自分の声を出す時代なのに、監督だけが自らの声を出せないのは、逆差別ではないのか?」

 もはやサッカーの枠にとどまらず、他競技の大物も反応した今回の騒動。まだまだ余波が続いていきそうな気配だ。

構成●THE DIGEST編集部

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