日本代表は現地時間９月９日に敵地ヴォルフスブルクでドイツ代表と対戦するが、昨冬のカタール・ワールドカップで世界を驚かせた大番狂わせを再現できるか、注目されている。
  　逆に、一方のドイツ代表としては、２大会連続でW杯グループリーグ敗退のきっかけとなった忌わしき相手への雪辱を狙っており、大会以降の５試合（全て国際親善試合）で１勝１分け３敗という悲惨な成績に終わっていることもあって、再び敗北を喫することは絶対に許されない状況にあるのは言うまでもない。

　日刊紙『BILD』は、「ハンジ・フリック監督は、土曜日の日本戦と火曜日のフランス戦というこの代表ウィークの２試合で、危機を脱する必要がある。さもなければ、彼は職を失う恐れがある」と指揮官の去就にも触れ、「ユリアン・ナーゲルスマンやオリバー・グラスナーが後任として挙がっている今、フリックはプレッシャーを感じているだろう」と綴っている。

　また監督だけでなく、選手も危機感を露にし、ロビン・ゴセンスは「我々はこれらの試合の重要性を理解している。ここまで結果が出ていないことで、監督には負い目を感じている。ピッチ上に立つのは我々選手だ。結果は我々が出さなければならず、それをやり遂げるつもりだ」と意気込みを語った。

　リロイ・ザネも、「これは単なる２つのテストマッチというだけでなく、はるかに多くの重要なものが懸かった試合だ」と指摘。「ネガティブな結果とパフォーマンスが続けば続くほど、ホーム開催のEURO2024に向けて興奮を高めるのは難しくなる。大会直前に、現在のような雰囲気が国内に広がることは避けなければならない。我々には成功体験は必要だ」と、今週の試合の重要性を強調している（スポーツ紙『KICKER』より）。

　流れを良い方向に修正するための、最初のステップとしたい日本戦のメンバーについては、レオン・ゴレツカが外れ、ニクラス・フュルクルクに代わってトーマス・ミュラーが追加招集された他、負傷中のジャマル・ムシアラの合流が遅れるというアクシデントに見舞われた中で、『BILD』紙が以下のように報じた。

「GKマルク＝アンドレ・テア・シュテーゲン、CBアントニオ・リュディガー、エムレ・ジャン、MFヨシュア・キミッヒ、イルカイ・ギュンドアンのみが確定している。そして今回は、ゴセンスとベンジャミン・ヘンリヒスが両SBとして指名されており、現時点では４-３-３システムにおいて、あと４つのポジションが空いている」