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Jリーグ・国内

“オリジナル10”対決のJ1昇格POに海外アナリストが異例の熱視線! 明暗を分けたPK裁定にも注目「VARはクレイジーだ」

THE DIGEST編集部

2023.12.03

J1昇格が決定した東京V主将の森田と城福監督(左)は涙の抱擁。一方、清水(右)には残酷な結末が待っていた。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

J1昇格が決定した東京V主将の森田と城福監督(左)は涙の抱擁。一方、清水(右)には残酷な結末が待っていた。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 かつてJリーグの黎明期を彩ったオリジナル10同士のJ1昇格切符を懸けた一戦は、PKが明暗を分けた。
 
 12月2日、J1昇格プレーオフ決勝が東京・国立競技場で行なわれ、年間3位の東京ヴェルディと同4位の清水エスパルスが対戦した。

 勝利が絶対条件の清水はFWチアゴ・サンタナのPKで先制したが、後半アディショナルタイムに今度は東京VがPKを奪取。これをFW染野唯月が執念でネットを揺らし、1-1のドローに持ち込んだ緑の名門が、年間順位のアドバンテージで16年ぶりにJ1復帰を決めた。

 試合終了を告げるホイッスルが鳴ると、歓喜に沸き涙を流す東京Vイレブンと城福浩監督。ピッチに倒れ、うなだれる清水イレブン。まさに天国と地獄がはっきりと分かれたが、同時に試合終盤の判定が小さくない波紋を呼んだ。

 先制したのは、アウェーの清水。63分に右サイドから浮き球のボールがペナルティエリア内で東京VのMF森田晃樹の手に当たったとされ、ハンドの判定に。VARの映像チェックも入ったが主審の判断は変わらず、清水がPKを獲得。絶好のチャンスを昨年のJ1得点王であるチアゴ・サンタナが落ち着いて右隅に決め、清水が待望の先制点を手にした。

 このままいけば清水のJ1昇格が決まる展開だったが、ドラマはアディショナルタイムに待っていた。右サイドでボールを受けた東京Vの染野が、そのままドリブル突破。ペナルティエリア内まで突入すると、清水のDF高橋祐治がスライティングタックルでボールを弾き出したかに思えたが、レフェリーはファウルを判定。即座にPKを指示した。

 至極当然、清水の選手や秋葉忠宏監督も抗議したが、VARの確認映像は流れず。そのままPKとなり、これを22歳のストライカーがきっちり決め、土壇場で東京Vが同点に追い付き、J1昇格の瞬間を迎えた。
 
 PKによる判定でゲームは決着したが、勝負を左右した終了間際のシーンにはSNS上を含めて様々な意見が相次ぎ、際どい判定には「妥当なジャッジ」「あれがPKは厳しい」「主審よく見てた」「VAR入ってないのはなぜ?」など、サッカーファンの間で賛否両論が溢れた。

 明暗を分けたジャッジには、海外識者も反応している。欧州チャンピオンズ・リーグや欧州選手権など、豊富な取材経験を持つベルギーのスポーツコメンテーター、ニコラス・デ・ブラバンデール氏はスポーツ配信『DAZN』で、この試合を観戦した。

 試合終了後、同氏は自身のX(旧ツイッター)を更新。「VARは日本でもクレイジーなことをする」と綴り、終盤のジャッジに注目。それ以上の言及はしなかったが、試合を決定付ける微妙なシーンだっただけに、VARについて思う所があったようだ。

 Jリーグ創設期の「オリジナル10」という対決が古参ファンらの話題を呼び、J1昇格プレーオフとしては超異例の5万3264人が国立競技場に足を運んだ。ゆえに、試合を左右した判定事象は小さくない反響となっている。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】”オリジナル10”対決の運命を分けたPKの瞬間!
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