海外サッカー

「圧倒的な力を持ったハンマー」CLインテル戦の久保建英に現地メディア高評価! 一方で「少し個人主義的になった」との見方も

THE DIGEST編集部

2023.12.14

CLインテル戦で存在感を見せた久保。(C) Getty Images

 現地時間12月12日に行なわれたチャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ最終節で、レアル・ソシエダとインテルの一戦はスコアレスドローに終わり、前者がグループDの首位通過を果たした。

 ボールポゼッションではアウェーのソシエダが62%と上回りながらも、シュート数ではインテルが10本と相手の2倍を記録した「スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ」での一戦、久保建英はCL5試合目の先発出場を果たし、86分までプレーして、ボールタッチ59回、シュートなし、パス39本(成功31本)、キーパス3本(両チームで最多)、ドリブル4回(成功2回)、空中戦2回(いずれも負け)、ボールロスト1回、クリア1回、ファウル1回を記録している(データ専門サイト『WhoScored.com』より)。
 
 引き分けでも首位が決まる中でも、積極的な姿勢を示した久保だが、一番話題になったのは75分のプレーで、ドリブルで仕掛けてペナルティエリア内で倒れると、主審はPKと判定。しかし、VAR検証によってノーファウルとなり、ソシエダの背番号14にはシミュレーションとしてイエローカードが掲げられた。

 クラブの公式サイトは、「ラ・レアル」がホームチームよりも良い攻撃を見せるも、相手の堅守の前に決定的なチャンスはなかなか創ることができなかったことを伝える中で、「久保がCKを蹴り、ミケル・オジャルサバルがゴールに迫った」と綴っている。

 現地メディアの評価を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、「ラ・レアルは右サイドから攻撃を仕掛け、タケの能力を活かそうとした」「インテルが首位に立つには勝点3が必要にもかかわらず、5バックを敷いてソシエダにポゼッションを譲ったことで、久保は敵陣ペナルティエリアに幾度も迫った」と綴ったが、一方で堅守によって決定的なプレーは生まれなかったことも伝えた。

 対して『AS』紙は、「寒くて濃い霧が立ち込めるミラノの夜、それまでほとんど活躍していなかった久保が75分、ペナルティエリア内でハカン・チャルハノールに対してダイブを犯した。当初、主審はそれをPKと判断したが、VARはこのような行為を暴くためにあった」と警告を受けたアクションに触れ、「サン・シーロのように大きな『フェイク』」とも表現している。

 一方で「ソシエダの中でもトップクラスのプレーを見せた」とポジティブな見方も示した同メディアだが、個別評価においては「集中力に欠け、プレーが混乱していた。インテルに対して危険を生み出せずにいたが、相手をドリブルでかわしてPKを獲得。しかし、主審にダイブとの判定により無効にされた」と、やはり厳しかった。
 
NEXT
PAGE
イタリア大手紙は久保を最高評価「インテルにとって抑えるのは難しかった」