チャンピオンズリーグ（CL）はグループステージを勝ち抜いた16チームが出揃い、来年２月に始まる決勝トーナメントの１回戦（ラウンド・オブ16）に向けての対戦カードが、今週月曜日に開催された抽選会で決まったところである。

　欧州最高峰の舞台でノックアウトラウンドに進出した強豪チームの中で、日本人選手が所属するのは、アーセナル（冨安健洋）、レアル・ソシエダ（久保建英）、ラツィオ（鎌田大地）の３チーム。それぞれラウンド・オブ16では、ポルト、パリ・サンジェルマン、バイエルンと対峙することとなる。

　イギリスの日刊紙『The Guardian』は、生き残った16チームの現状や実力について言及するとともに、決定した８つのカードの勝敗予想も行なっているが、その中でまずアーセナルについては、「今夏にチームを強化し、プレミアリーグでは王者マンチェスター・シティに勝利して、コミュニティシールドもPK戦の末に制したことから、集団としての欧州での経験不足を除けば、CLに復帰した彼らは“本命”と見なされるべきだろう」と、高い評価を与えた。
  「プレミアリーグで首位に立つチームは、GKの状況を整理する必要があり、また真のトップクラスのフィニッシャーが不足しているかもしれないが、それは欧州のほとんどのチームからすれば羨ましいほどの些細な問題である」と、非常に充実したチーム状況であることを指摘した上で、クリーンシートがグループステージの６試合で１試合しかなかった２位通過のポルト相手には「アーセナルの快勝」を予想している。

　続いて、ソシエダについては「シードされた中では最も脅威には見えず、ラ・リーガでも６位に留まっているが、彼らはインテルやベンフィカを上回り、難しいグループで首位になった。CL進出に多大な貢献を果たしたダビド・シルバは引退したが、守備の堅固さは健在。グループステージでは最少失点（２）を記録し、アウェーの全３試合でクリーンシートを記録した」と、守備の良さを強調した。

　そのソシエダと対戦するパリSGは「グループステージでは“平均的”な成績（２勝２分け２敗で２位）であり、ニューカッスルにはアウェーで大敗（１-４）し、また議論の余地のあるPK（最終節ニューカッスル戦で後半アディショナルタイムに獲得）のおかげで勝ち抜けを決めた」ということで、対照的な足跡を辿ってきた両チームの対決だが、同メディアはノックアウトラウンドでの経験の差を重視してか、勝敗予想は「パリSGの僅差での勝利」としている。