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来季のリバプールで遠藤航がポジションを失う可能性を現地メディアが示唆…地元紙記者は「私は彼の大ファンだが…長期的なオプションが必要」

THE DIGEST編集部

2024.05.02

監督交代が決まっているリバプールで、遠藤は来シーズンもアンカーの定位置を死守できるのか。(C)Getty Images

 昨夏にシュツットガルトから電撃的にリバプールに移籍し、当初はプレミアリーグのスタイルに馴染めずに苦戦し、ベンチで過ごす時間も長かった遠藤航だが、昨年末頃から存在感を示すようになり、今やアンカーとして、ユルゲン・クロップ監督のファーストチョイスとなっている。

 中盤での運動量、ボール奪取能力に加え、攻撃面でも好パスでチームに貢献する31歳の日本代表キャプテンのことは、現地メディアも多くの試合で高く評価。「レッズ」とは4年間の契約を結んでおり、来季以降もその勇姿が見られるのを期待したいところだが、彼の将来に対しては一転してネガティブな見方も少なくない。

 日刊紙『THE Sun』は、クロップの後任者として有力視されている現フェイエノールト監督のアルネ・スロットがリバプールでいかなるチーム作りをするかを、早くも展望。45歳のオランダ人指揮官が率いるイレブンの特徴として、中盤の底に2人の選手を置いていることを挙げ、「この役割の選手は、守備では強くて規律があり、より深い位置からボールを前に運びながら、攻撃面で創造性を発揮する能力を持っている必要がある」と指摘した。
 
 そして、「遠藤は今季、シングルのアンカーとして見る者に好印象を与えているが、リバプールの中盤が2人の『ピボーテ』に移行した場合、彼がチャンスを逃すことになるかもしれない」と、背番号3のメンバー漏れの可能性を示唆。また、「アレクシス・マク・アリステルはこの役割に適任であり、またコナー・ブラッドリーが右SBとして台頭してきたことで、トレント・アレクサンダー=アーノルドがMFに転向するとみられる」と付け加えている。

 サッカー専門サイト『TEAMTALK』も、同じくスロット体制となった際のリバプールの陣容を予想する中で、「遠藤は昨夏にサプライズで加入し、1600万ポンド(約32億円)の移籍金が割安だったことを証明した不動の存在だが、リバプールは中盤のクオリティーのアップグレードを必要としている」として、中盤の底にはマク・アリステルの隣に、現在はポルトに所属するアラン・バレラの名を挙げた。

 このアルゼンチン人の22歳について、同メディアは「アンフィールドの元スター選手、ハビエル・マスチェラーノに例えられる22歳の彼は、ミドルサードで同胞のマク・アリステルにスペースと時間を提供するための守備とボール奪取スキルを提供するだろう。しかし彼には、パリ・サンジェルマン、ドルトムントも注目しており、ポルトの評価額である7000万ユーロ(約118億円)を満たしたとしても、厳しい争奪戦が待っているだろう」と綴っている。
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「彼がブンデスリーガに戻るのは、確実に目に見えている」