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「これは裏切りだ」一貫性のない指揮官シャビの言動にバルセロナ会長が激怒! 現地記者はゴタゴタ続きの名門を「予測不能のびっくり箱」と揶揄

下村正幸

2024.05.22

バルセロナのラポルタ会長(左)とシャビ監督(右)は、補強を巡り意見が対立しているという。(C)Getty Images

 バルセロナの監督去就問題が、またしても風雲急を告げている。

 シャビ監督は4月25日、会長のジョアン・ラポルタとふたりで一蓮托生を強調し、退任表明を撤回して来シーズンの続投を正式に発表した。しかし、それがつぎはぎだらけの演出だったと明らかになるのに、1か月もかからなかった。

 その間、お株を奪われるようなスタイルのフットボールでジローナに惨敗(2-4)を喫し、来シーズンのスーペルコパ・デ・エスパーニャの出場権が与えられる2位の座からの陥落危機に陥るなど、クラブを揺るがす事態が次々に起こったが、そもそもシャビとラポルタ会長の間の不信感の根底にあるのは、補強を巡る考え方の食い違いだ。
 
 無冠という結果を受けて捲土重来を期すシャビが、今夏、積極的な補強を望んでいるだろうことは想像に難くない。16歳のラミネ・ヤマル、17歳のパウ・クバルシといったカンテラーノ(下部組織出身者)のレギュラー抜擢で評価を得ているとはいえ、補強重視の姿勢は就任当時からずっと変わらない。

 しかし、シャビは一度退任を表明しながら、もう1シーズン、チームを指揮するチャンスをもらった身である。前言を翻し、ラポルタ会長に対して監督続投への意欲を示した際、彼は現在のチームと選手への信頼を強調した。そして会長はその言葉を信じ、続投を決めた。

 だがシャビは、その舌の根も乾かぬうちに、「今のままではマドリーや他の欧州の強豪クラブには太刀打ちできない」と、まだ今シーズンを戦っているうちからタオルを投げてしまったわけだ。スペイン紙『スポルト』によれば、ラポルタ会長はこの発言を「裏切り」と捉え、怒り、失望したという。
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シャビ政権は今シーズン限りで終焉を迎えるという見方が主流