現地時間7月6日、コパ・アメリカ準々決勝が行なわれ、ブラジル代表はウルグアイ代表と対戦。PK戦(2-4)の末にライバルの軍門に降り、早々と大会から姿を消すことになった。
スコアレスで120分を過ごした後のPK戦、後攻のブラジルは1人目のエデル・ミリトンがウルグアイ代表GKセルヒオ・ロシェの好セーブに遭い、さらに3人目のドグラス・ルイスのキックが左ポストを叩く。ウルグアイの失敗が4人目ホセ・マリア・ヒメネスのみに止まったことで、「セレソン」の敗退が決まった。
今大会を1勝3分けという成績で終えたブラジルは、パラグアイからは4ゴールを奪って大勝(4-1)を収めるも、他の3試合でゴールネットを揺らしたのは、コロンビア戦のラフィーニャのFK弾だけ。同試合では内容的にも、相手に主導権を握られるなどネガティブな印象ばかりを残すこととなった。
宿敵アルゼンチンの日刊紙『Ole』は、「ブラジルは歴史上最悪の時期を迎えている」として、「コパ・アメリカ準々決勝敗退」「2026年ワールドカップ南米予選で6位」「2022年カタールW杯以降の公式戦10試合でわずか3勝。相手はボリビア、ペルー、パラグアイ」「予選ではウルグアイ、コロンビア、アルゼンチンに連続して敗北」と、その惨憺たる状況を改めて紹介している。
またスペインのスポーツ紙『MARCA』は、「ヴィニシウス・ジュニオールのバロンドール受賞は危機に瀕しているのか? ウルグアイ戦を累積警告による出場停止でスタンドから観戦したエースは、それまで受賞はほぼ確定的とされていたが、ジュード・ベリンガム(イングランド代表)がまだEURO2024で勝ち残っているため、おそらく議論は再開されるだろう」と、個人タイトルの行方に言及した。
一方、母国ブラジルのメディアでは、総合サイト『Globo』が「典型的なウルグアイ対ブラジルの戦いだった。実際のサッカーのプレーはほとんど見られず、両チームのGKはほぼ仕事がなかった」と表現。自国代表チームについては、「技術的な輝きが少なかった」「ヴィニシウス不在のため非効率的だった」「74分にウルグアイのナイタン・ナンデスが退場処分となって以降、ブラジルはボールを保持してプレッシャーをかけたが、勝つチャンスはほとんどなかった」とネガティブに振り返っている。
ゲーム終盤に数的優位を得ても、ゴールを奪えずに終わったブラジル。ドリバル・ジュニオール監督は、「我々にとってはこれが(現体制での)最初の公式大会であり、理想からは遠かった。我々がチームとして厳しい状況にあるのに対し、相手チームは技術的にも組織的な部分でも優れていて、仕事量も多かった。我々は無敗で大会を終えたが、満足していない。もっと良い結果を期待していた」と語り、将来については「忍耐強い仕事が必要だ」と語った。
キャプテンのダニーロは悔しさを滲ませながらも、「ウルグアイ相手にも勝つための要素は揃っていて、このチームには未来があることを示した」とポジティブな点を挙げ、国民に対して「少しの忍耐を持ってほしい。皆さんの要求が正当なものであることは分かっている。しかし、ブラジルがタイトルを勝ち取ったのはずいぶんと前のことだ。若い選手たち、とりわけエンドリッキやサビーニョらに対しては、辛抱強く見守ってほしい。我々にはサポートが必要なクオリティーの高い選手がいる」と訴えている。
エンドリッキも、「ブラジル人全員のサポートを願っている。我々はW杯に向けた準備を続けていく。現時点で非常に困難な状況にあるのは承知しているが、皆さんのサポートは不可欠だ」と要求。17歳にしてセレソンの前線を担った彼は、「我々はブラジルを再び頂点に立たせたい」と、巻き返しを誓った。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】コパ・アメリカ準々決勝、ウルグアイ対ブラジルのハイライトをチェック!
スコアレスで120分を過ごした後のPK戦、後攻のブラジルは1人目のエデル・ミリトンがウルグアイ代表GKセルヒオ・ロシェの好セーブに遭い、さらに3人目のドグラス・ルイスのキックが左ポストを叩く。ウルグアイの失敗が4人目ホセ・マリア・ヒメネスのみに止まったことで、「セレソン」の敗退が決まった。
今大会を1勝3分けという成績で終えたブラジルは、パラグアイからは4ゴールを奪って大勝(4-1)を収めるも、他の3試合でゴールネットを揺らしたのは、コロンビア戦のラフィーニャのFK弾だけ。同試合では内容的にも、相手に主導権を握られるなどネガティブな印象ばかりを残すこととなった。
宿敵アルゼンチンの日刊紙『Ole』は、「ブラジルは歴史上最悪の時期を迎えている」として、「コパ・アメリカ準々決勝敗退」「2026年ワールドカップ南米予選で6位」「2022年カタールW杯以降の公式戦10試合でわずか3勝。相手はボリビア、ペルー、パラグアイ」「予選ではウルグアイ、コロンビア、アルゼンチンに連続して敗北」と、その惨憺たる状況を改めて紹介している。
またスペインのスポーツ紙『MARCA』は、「ヴィニシウス・ジュニオールのバロンドール受賞は危機に瀕しているのか? ウルグアイ戦を累積警告による出場停止でスタンドから観戦したエースは、それまで受賞はほぼ確定的とされていたが、ジュード・ベリンガム(イングランド代表)がまだEURO2024で勝ち残っているため、おそらく議論は再開されるだろう」と、個人タイトルの行方に言及した。
一方、母国ブラジルのメディアでは、総合サイト『Globo』が「典型的なウルグアイ対ブラジルの戦いだった。実際のサッカーのプレーはほとんど見られず、両チームのGKはほぼ仕事がなかった」と表現。自国代表チームについては、「技術的な輝きが少なかった」「ヴィニシウス不在のため非効率的だった」「74分にウルグアイのナイタン・ナンデスが退場処分となって以降、ブラジルはボールを保持してプレッシャーをかけたが、勝つチャンスはほとんどなかった」とネガティブに振り返っている。
ゲーム終盤に数的優位を得ても、ゴールを奪えずに終わったブラジル。ドリバル・ジュニオール監督は、「我々にとってはこれが(現体制での)最初の公式大会であり、理想からは遠かった。我々がチームとして厳しい状況にあるのに対し、相手チームは技術的にも組織的な部分でも優れていて、仕事量も多かった。我々は無敗で大会を終えたが、満足していない。もっと良い結果を期待していた」と語り、将来については「忍耐強い仕事が必要だ」と語った。
キャプテンのダニーロは悔しさを滲ませながらも、「ウルグアイ相手にも勝つための要素は揃っていて、このチームには未来があることを示した」とポジティブな点を挙げ、国民に対して「少しの忍耐を持ってほしい。皆さんの要求が正当なものであることは分かっている。しかし、ブラジルがタイトルを勝ち取ったのはずいぶんと前のことだ。若い選手たち、とりわけエンドリッキやサビーニョらに対しては、辛抱強く見守ってほしい。我々にはサポートが必要なクオリティーの高い選手がいる」と訴えている。
エンドリッキも、「ブラジル人全員のサポートを願っている。我々はW杯に向けた準備を続けていく。現時点で非常に困難な状況にあるのは承知しているが、皆さんのサポートは不可欠だ」と要求。17歳にしてセレソンの前線を担った彼は、「我々はブラジルを再び頂点に立たせたい」と、巻き返しを誓った。
構成●THE DIGEST編集部
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