波乱のスタートだ。

　現地７月24日、パリ五輪は開会式に先駆けて複数の競技がスタートした。男子サッカーの１次リーグ・グループBでは金メダル候補のアルゼンチンがモロッコと対戦し、１点ビハインドのアルゼンチンが後半アディショナルタイム（AT）15分に追いつく執念の粘りを見せた。

　試合はモロッコが２点を先取し、アルゼンチンが68分に１点を返す。終盤には両チーム合わせてイエローカード計７枚が乱れ飛ぶ荒れた展開となり、迎えたATはなんと15分と表示された。このままモロッコの勝利かと思いきや、アルゼンチンが試合終了間際にクリスティアン・メディナが劇的な同点ゴールを決めた。
  　ところが、この直後に観客が複数人フィールドに入ってきたため選手らは混乱。すぐに警備員が取り押さえたが、爆竹のような「ドン！」という音が起こり、一時スタジアム内は騒然となった。インドネシアのニュースメディア『48bola Indonesia』によると、「アルゼンチンが２-２で同点に追いついたとき、観客がフィールドに入ってきたためスタジアム内の状況が混乱した。試合が一時延期されたのか、それとも終了が宣言されたのかはまだ分からない」と公式X（旧ツイッター）に、物々しいスタジアムの状況をリポートしていた。

　このあと両チームの選手たちはロッカーに引き揚げたが、納得がいかないモロッコサポーターが複数人ピッチに乱入するなど、後味の悪さがピッチに漂った。

　なお、試合は２-２でドローかと思われたが、アルゼンチンの得点はVARが介入してオフサイドで取り消しに。２時間弱に及ぶ試合中断を経てモロッコの１点リードから試合を再開したがスコアは動かず、モロッコが衝撃の形で白星をゲット。逆にアルゼンチンは初戦を落とす波乱のスタートとなった。

構成●THE DIGEST編集部

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