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「最高のベテランだ」なでしこ熊谷紗希のキャプテンシーを米絶賛!崖っぷちの場面で任された土壇場PKに「気概と冷静さを備えた選手」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.07.30

同点PKを決めた熊谷。キャプテンとしてチームを牽引した。写真:金子拓弥(JMPA代表撮影)

同点PKを決めた熊谷。キャプテンとしてチームを牽引した。写真:金子拓弥(JMPA代表撮影)

 世界の頂点を知るベテランの存在感が光った。

 パリ五輪グループステージ2戦目で、サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」はブラジルと対戦し、2対1で今大会初勝利を挙げた。後半アディショナルタイムで2ゴールを決め試合をひっくり返した日本はこの勝利で1勝1敗とし、ノックアウトステージ進出へ大きく前進。まさに、土壇場で踏みとどまり貴重な白星をもぎ取った。

【画像】パリ五輪に挑む「なでしこジャパン」18人を一挙紹介!
 多くの決定機を得ながらも、ブラジルの好守に阻まれゴールを割ることのできなかった日本が、最終盤で追いついたのは、キャプテン熊谷紗希のPKだった。最後まで攻め続けたことで相手のファウルを誘い、日本にとって、この日2度目のPKが与えられることに。外すことが許されないシチュエーションの中、熊谷はキーパーの逆を突いてネットを揺らした。

 その数分後、谷川萌々子の鮮やかなロングシュートが決まり、歓喜に沸いたなでしこジャパン。ベテランと若手の得点により、勝利を呼び込むこととなった劇的な試合内容は、海外メディアでも話題となっており、米スポーツサイト『ESPN』では、最も重圧のかかる場面でペナルティスポットに立ち、冷静にPKを成功させた熊谷の活躍をフォーカスしている。

 同メディアは「日本は崖っぷちから蘇った。試合終了間際の2ゴールによる、驚くべき逆転劇でブラジルに2対1で勝利した」と試合展開をレポート。その上で、熊谷のPKについては、「真のキャプテンのゴールだった。センターバックの本職であるサキ・クマガイが国際レベルで過去に2度しかゴールを決めていなかったとしても、このゴールに驚きはなかった」と称えている。

 さらに、「彼女は150キャップ以上出場した日本で最も経験豊富な選手であり、リヨン、バイエルン・ミュンヘン、ローマでヨーロッパの主要リーグ優勝、UEFA女子チャンピオンズリーグ優勝を果たした最高のベテランだ」と経歴を記しながら、PKの場面を振り返り、「このプレッシャーに対応できる気概と冷静さを備えた選手がいるとすれば、それはクマガイだろう」と評した。

 同メディアは他にもこの勝利を、「最も必要とされる場面で出番を逃さなかったリーダーに触発された見事な逆転劇」と表現している。3大会ぶりのメダル獲得を目標に掲げる日本にとって、熊谷のプレーが今後も様々な局面で、チームを力強く後押しするはずだ。

構成●THE DIGEST編集部
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