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怪我で出遅れた冨安健洋に指揮官も「気の毒」と同情…現地メディアはセリエA復帰の可能性を示唆する他、アーセナルでの定位置争いの厳しさを強調

THE DIGEST編集部

2024.08.15

怪我のため開幕戦の出場が難しくなったアーセナルの冨安。(C)Getty Images

 アーセナルでの4年目のシーズンを迎えようとしている冨安健洋だが、オフ中に膝を痛めてアメリカ遠征やプレシーズンマッチにも参加できなかったことで、大きな出遅れを余儀なくされている。

 ここ数シーズンは度重なるふくらはぎの負傷によって試合を欠場することが多かった日本代表DFは、再び怪我に苦しんでおり、ミケル・アルテタ監督は「彼はよく頑張っているだけに、とても気の毒だ」と同情を表わすとともに、「おそらく数週間はかかるため、彼は辛抱強く回復に努める必要がある」と語り、8月17日のプレミアリーグ開幕はもちろん、しばらくは戦線に復帰できないことを示した。

 ユリエン・ティンバー、ファビオ・ヴィエイラらとともに早くも故障者リストにその名が載ってしまった冨安について、イギリスの日刊紙『The Standard』は「昨季、2月初めに問題を抱えてアジアカップから帰国した彼は、4月末まで先発出場ができなかった。そのこともあって、今季は無傷で1年間を乗り切ってもらいたいと考えていたが、その希望は早々に打ち砕かれてしまった」と綴っている。
 
 一方で怪我を繰り返すこの背番号18に対しては、戦力として計算できないとの厳しい見方も少なくなく、新戦力の獲得のために売却すべきだとの意見が、ファンや現地メディア、そして有識者からも上がっており、サッカー専門サイト『FOOTBALL TRANSFERS』のスティーブ・ケイ氏は、『KS1 TV』で、今夏、アーセナルがボローニャのイタリア代表DFリッカルド・カラフィオーリを獲得する際に、冨安をトレード要員とする可能性があったと明かした。

 これが実現しなかったのは、カラフィオーリがアーセナルに加入した場合、その移籍金の半分は彼の前所属クラブであるスイスのバーゼルに支払われるということで、この取引に人的トレードは適さないという判断がなされたからだと同記者は説明しているが、別の専門サイト『TBR』は、まだ冨安の移籍の可能性は残っていると報じている。

「ボローニャは今夏、カラフィオーリとジョシュア・ザークツィー(マンチェスター・ユナイテッド)の両選手を売却したために資金が潤沢にある。今後、この日本代表選手が今夏のどこかの時点でセリエAに復帰しても驚きはないだろう。この移籍は非常に理に適っているため、冨安がいずれボローニャに復帰してくる可能性はある」
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