11月17日にミラノのスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(通称サン・シーロ)で行なわれたUEFAネーションズリーグ第6節、グループA2の首位を賭けたイタリア代表とフランス代表の直接対決は、ここまで2位(勝点10)のフランスが1ー3で勝利。首位だったイタリア(勝点13)に追いつくとともに、得失点差で「1」上回り、逆転でグループ首位の座を手に入れた。
前節のイスラエル戦で、一方的に攻めながらゴールを奪えず0ー0の引き分けに終わったフランスのディディエ・デシャン監督は、そこから中盤の3人全員を含めた7人を入れ替えるという大胆なターンオーバーを敢行。よりフィジカルな布陣をピッチに送り出した。
中盤3枚は右からマテオ・ゲンドゥージ、マヌ・コネ、アドリアン・ラビオと、パワーとダイナミズムを併せ持った大柄なMF揃い。この顔ぶれに、プレスの圧力を高めてイタリアのビルドアップを分断し、困難に陥れようという狙いがあることは、開始直後からアグレッシブなハイプレスを仕掛けたことからも明らかだった。
その狙いは開始直後の2分に早くも的中する。イタリアのゴールキックへのハイプレスでボールを左サイドに追い込み、好位置でのスローイン、続いてコーナーキックを奪取すると、そのCKをラビオが頭でねじ込み先制に成功したのだ。
フランスのシステムは4ー3ー1ー2。イタリアの3ー5ー1ー1に対して、前線は2対3の数的不利になるが、中盤はクリストファー・エンクンクがマヌエル・ロカテッリを、コネがニコロ・バレッラを見ることで、双方のトップ下とアンカーがマッチアップする形にして配置を噛み合わせ、最終ラインでは2枚のCBがイタリアのCFマテオ・レテギに対して数的優位を保つという手堅い配置だ。
フランスはこの配置からの効果的なハイプレスに加えて、中盤でもマンツーマン気味の激しい守備でデュエルを挑むことで、イタリアから落ち着いてボールを持つ時間とスペースを奪い取り、ビルドアップからの前進を遮断することに成功した。
イタリアのビルドアップは、トップ下をスタートポジションにしながら中盤を自在に動き回り、ボールに絡んで局地的な数的優位を作るバレッラの存在に依存する部分が小さくない。
しかしこの試合では、そのバレッラがコネのタイトなマークに遭ってボールに触っても前を向けず、また他のMF陣もフィジカルで勝る相手の圧力を受けてプレーの精度が下がるなど、なかなか敵陣までクリーンな形でボールを運べなかった。前半を通して、CFレテギがほとんどプレーに関与できなかったという事実は象徴的だ。
イタリアは守備に回っても、5ー3ー2のミドルブロックによるプレスがうまくはまらず、フリーにしやすいサイドバックを経由して外からボールを運ばれ、自陣への侵入を許して後退を強いられるなど、奪いどころが定まらず後手に回る展開が多くなった。
33分に許した2失点目も、長いポゼッションで揺さぶられて陣形が間延びしたところで、一旦戻したGKから入ったロングボールへの対応が遅れ、2ライン(MFとDF)間で前を向いたエンクンクをダビデ・フラッテージが後ろから倒して与えた直接FKから生まれたもの。ペナルティアークのやや外、20メートル強の距離からのディーニュのFKはバーとGKグリエルモ・ヴィカーリオに当たってゴールに吸い込まれた。
【動画】サン・シーロで行なわれたイタリア代表vsフランス代表のハイライト
前節のイスラエル戦で、一方的に攻めながらゴールを奪えず0ー0の引き分けに終わったフランスのディディエ・デシャン監督は、そこから中盤の3人全員を含めた7人を入れ替えるという大胆なターンオーバーを敢行。よりフィジカルな布陣をピッチに送り出した。
中盤3枚は右からマテオ・ゲンドゥージ、マヌ・コネ、アドリアン・ラビオと、パワーとダイナミズムを併せ持った大柄なMF揃い。この顔ぶれに、プレスの圧力を高めてイタリアのビルドアップを分断し、困難に陥れようという狙いがあることは、開始直後からアグレッシブなハイプレスを仕掛けたことからも明らかだった。
その狙いは開始直後の2分に早くも的中する。イタリアのゴールキックへのハイプレスでボールを左サイドに追い込み、好位置でのスローイン、続いてコーナーキックを奪取すると、そのCKをラビオが頭でねじ込み先制に成功したのだ。
フランスのシステムは4ー3ー1ー2。イタリアの3ー5ー1ー1に対して、前線は2対3の数的不利になるが、中盤はクリストファー・エンクンクがマヌエル・ロカテッリを、コネがニコロ・バレッラを見ることで、双方のトップ下とアンカーがマッチアップする形にして配置を噛み合わせ、最終ラインでは2枚のCBがイタリアのCFマテオ・レテギに対して数的優位を保つという手堅い配置だ。
フランスはこの配置からの効果的なハイプレスに加えて、中盤でもマンツーマン気味の激しい守備でデュエルを挑むことで、イタリアから落ち着いてボールを持つ時間とスペースを奪い取り、ビルドアップからの前進を遮断することに成功した。
イタリアのビルドアップは、トップ下をスタートポジションにしながら中盤を自在に動き回り、ボールに絡んで局地的な数的優位を作るバレッラの存在に依存する部分が小さくない。
しかしこの試合では、そのバレッラがコネのタイトなマークに遭ってボールに触っても前を向けず、また他のMF陣もフィジカルで勝る相手の圧力を受けてプレーの精度が下がるなど、なかなか敵陣までクリーンな形でボールを運べなかった。前半を通して、CFレテギがほとんどプレーに関与できなかったという事実は象徴的だ。
イタリアは守備に回っても、5ー3ー2のミドルブロックによるプレスがうまくはまらず、フリーにしやすいサイドバックを経由して外からボールを運ばれ、自陣への侵入を許して後退を強いられるなど、奪いどころが定まらず後手に回る展開が多くなった。
33分に許した2失点目も、長いポゼッションで揺さぶられて陣形が間延びしたところで、一旦戻したGKから入ったロングボールへの対応が遅れ、2ライン(MFとDF)間で前を向いたエンクンクをダビデ・フラッテージが後ろから倒して与えた直接FKから生まれたもの。ペナルティアークのやや外、20メートル強の距離からのディーニュのFKはバーとGKグリエルモ・ヴィカーリオに当たってゴールに吸い込まれた。
【動画】サン・シーロで行なわれたイタリア代表vsフランス代表のハイライト
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