現地時間11月17日に行なわれたUEFAネーションズリーグのリーグB最終節、イングランド代表はアイルランド代表を5-0の大差で下し、グループ2の首位としてリーグAへの昇格を決めている。
ガレス・サウスゲイト監督の下、2018年ロシア・ワールドカップで4位入賞を飾って以降、EUROでは2020年(開催は2021年)、2024年と2大会連続でファイナリスト(いずれも敗退)となるなど、躍進を遂げてきた「スリーライオンズ」は、悲願である1966年の自国開催以来となるW杯優勝にあと一歩のところまで迫っている。
世界最高峰とされるプレミアリーグから輩出された優れた選手たちが、これまでになく上手く融合したチームは、暫定監督のリー・カーズリーから指揮権を引き継ぐことになるドイツ人のトーマス・トゥヘルによって、さらにチームとして熟成することが期待される。
サッカーの母国の代表チームにとっては、世界・欧州の頂点に立つ大きなチャンスが到来していると言えるが、スポーツ専門チャンネル『ESPN』は、悲願を成就するには18か月間という(つまり2026年W杯に向けての)短期間の契約を結んだトゥヘル新監督が解決すべき5つの課題を挙げている。
同メディアがまず指摘したのは、イングランドのエースであり、キャプテンでもあるハリー・ケインの扱いだ。アイルランド戦では自身のパスからPK(キッカーも務めて成功)&数的優位を獲得して大勝のきっかけを作ったが、「前半は目立たない存在」だったストライカーについて、「トゥヘル監督がチェルシー時代のような前線からプレスをかけるスタイルを採用する場合、ケインの特徴と相性が悪い可能性がある」という。
また、「昨夏、トゥヘル監督がバイエルンでケインの獲得を熱望した事実から、彼のイングランド監督就任は、イングランド代表の歴代最多得点者にとってプラスになると考えられるが、オリー・ワトキンスが引き続き出場機会を求め、ドミニク・ソランケがトッテナムで活躍すれば、ケインに対する本格的な競争相手となるだろう」と、そのポジションが安泰ではないとも強調した。
2つ目の課題は、「このグループを迅速にまとめ上げること」。サウスゲイト監督によって「選手たちが国際舞台において積極性と意欲を示すようになった」というが、同メディアは「トゥヘルはEURO2024でイングランドに噂されたチームの内部問題を認識している可能性がある。同大会で、サウスゲイトがケイン、デクラン・ライス、ジュード・ベリンガム、カイル・ウォーカーをリーダーグループに据えたが、チームに自身の権威を刻むために変更を加える可能性もある」と綴っている。
3つ目はプレーに関するもので、「中盤での支配力」を高めること。同メディアは、EURO2024決勝のスペイン戦で、後半に相手が揺らぎ始めていた場面で畳みかけられなかった原因をボール保持能力の低さに求めており、それは2020年大会でのイタリア戦にも共通するという。そして、ライバルのようなリズムを司る中盤の核が依然としてチームに欠けているとした。
続いては、「若手選手の起用」に関して、カーズリー暫定監督がこれまでに代表デビューのチャンスを与えたカーティス・ジョーンズ、ノニ・マドゥエケ、ルイス・ホール、アンヘル・ゴメス、モーガン・ロジャーズ、モーガン・ギブス=ホワイト、ヴァレンティーノ・リブラメント、テイラー・ハーウッド=ベリスといった若いタレントたちを、W杯で勝つことのみを要求されているドイツ人指揮官がいかに活かせるかを課題として挙げている。
最後は「左SB問題の解決」で、ルーク・ショーで同ポジションを固定して最終的にチームのバランスを崩してしまったサウスゲイト体制の反省を活かすことがトゥヘル新監督には求められるが、ここではカーズリー暫定監督が起用したリコ・ルイス、ルイス・ホールの他、トゥヘルがチェルシー時代に良好な関係を築いたベン・チルウェル、さらには(3バックで)WBを採用する場合にはブカヨ・サカが候補になる可能性を示唆した。
構成●THE DIGEST編集部
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ガレス・サウスゲイト監督の下、2018年ロシア・ワールドカップで4位入賞を飾って以降、EUROでは2020年(開催は2021年)、2024年と2大会連続でファイナリスト(いずれも敗退)となるなど、躍進を遂げてきた「スリーライオンズ」は、悲願である1966年の自国開催以来となるW杯優勝にあと一歩のところまで迫っている。
世界最高峰とされるプレミアリーグから輩出された優れた選手たちが、これまでになく上手く融合したチームは、暫定監督のリー・カーズリーから指揮権を引き継ぐことになるドイツ人のトーマス・トゥヘルによって、さらにチームとして熟成することが期待される。
サッカーの母国の代表チームにとっては、世界・欧州の頂点に立つ大きなチャンスが到来していると言えるが、スポーツ専門チャンネル『ESPN』は、悲願を成就するには18か月間という(つまり2026年W杯に向けての)短期間の契約を結んだトゥヘル新監督が解決すべき5つの課題を挙げている。
同メディアがまず指摘したのは、イングランドのエースであり、キャプテンでもあるハリー・ケインの扱いだ。アイルランド戦では自身のパスからPK(キッカーも務めて成功)&数的優位を獲得して大勝のきっかけを作ったが、「前半は目立たない存在」だったストライカーについて、「トゥヘル監督がチェルシー時代のような前線からプレスをかけるスタイルを採用する場合、ケインの特徴と相性が悪い可能性がある」という。
また、「昨夏、トゥヘル監督がバイエルンでケインの獲得を熱望した事実から、彼のイングランド監督就任は、イングランド代表の歴代最多得点者にとってプラスになると考えられるが、オリー・ワトキンスが引き続き出場機会を求め、ドミニク・ソランケがトッテナムで活躍すれば、ケインに対する本格的な競争相手となるだろう」と、そのポジションが安泰ではないとも強調した。
2つ目の課題は、「このグループを迅速にまとめ上げること」。サウスゲイト監督によって「選手たちが国際舞台において積極性と意欲を示すようになった」というが、同メディアは「トゥヘルはEURO2024でイングランドに噂されたチームの内部問題を認識している可能性がある。同大会で、サウスゲイトがケイン、デクラン・ライス、ジュード・ベリンガム、カイル・ウォーカーをリーダーグループに据えたが、チームに自身の権威を刻むために変更を加える可能性もある」と綴っている。
3つ目はプレーに関するもので、「中盤での支配力」を高めること。同メディアは、EURO2024決勝のスペイン戦で、後半に相手が揺らぎ始めていた場面で畳みかけられなかった原因をボール保持能力の低さに求めており、それは2020年大会でのイタリア戦にも共通するという。そして、ライバルのようなリズムを司る中盤の核が依然としてチームに欠けているとした。
続いては、「若手選手の起用」に関して、カーズリー暫定監督がこれまでに代表デビューのチャンスを与えたカーティス・ジョーンズ、ノニ・マドゥエケ、ルイス・ホール、アンヘル・ゴメス、モーガン・ロジャーズ、モーガン・ギブス=ホワイト、ヴァレンティーノ・リブラメント、テイラー・ハーウッド=ベリスといった若いタレントたちを、W杯で勝つことのみを要求されているドイツ人指揮官がいかに活かせるかを課題として挙げている。
最後は「左SB問題の解決」で、ルーク・ショーで同ポジションを固定して最終的にチームのバランスを崩してしまったサウスゲイト体制の反省を活かすことがトゥヘル新監督には求められるが、ここではカーズリー暫定監督が起用したリコ・ルイス、ルイス・ホールの他、トゥヘルがチェルシー時代に良好な関係を築いたベン・チルウェル、さらには(3バックで)WBを採用する場合にはブカヨ・サカが候補になる可能性を示唆した。
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