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「ランスの主役のひとり」中村敬斗、首位パリSGから勝点奪取の同点弾で現地メディアから賛辞!「伊東純也らよりはるかに存在感があった」

THE DIGEST編集部

2025.01.27

右足で鮮やかな同点ゴールを叩き込んだ中村。(C)Getty Images

 スタッド・ドゥ・ランス(以下ランス)は現地時間1月25日に行なわれたリーグアン第19節でパリ・サンジェルマンと1-1で引き分けた。
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 首位チームとのアウェーマッチで、47分にウスマーヌ・デンベレに先制ゴールを許すという難しい状況で、56分に試合を振り出しに戻す1点をランスにもたらしたのが、これで今季8得点目となる中村敬斗だった。自ら左サイドからドリブルで上がり、伊東純也、マーシャル・ムネツィとの連係を経て、ペナルティーエリア内でリターンを受けた背番号17がゴール右隅に流し込むと、GKジャンルイジ・ドンナルンマは一歩も動けないままボールの軌道を見守るのみだった。

 90分間でボールタッチは29回に止まったが、シュート4本(枠内3本、ブロック1本)、パス13本(成功8本)、ドリブル3回(成功2回)、ボール奪取3回、地上デュエル6回(勝利3回)、空中デュエル1回(勝利)、タックル3回(成功1回)というスタッツを記録。シュート数は両チームで単独最多である(データ専門サイト『FOTMOB』『WhoScored.com』より)。

 現地メディアの報道を見ると、フランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』は「GKから始まった連係プレーでランスが追いついた。伊東のクロスをムネツィが繋ぐと、中村がダイレクトで放ったシュートがパリのGKを完全に無力化した」と得点場面を伝え、「(さらに66分に)ルカ・エルスナー監督率いるランスは2-1とする絶好機も迎えたが、中村は惜しくもこれを逃した」と逸機についても言及している。

 一方、日刊紙『LE FIGARO』は「ランスはパリSGの隙を見逃さず、失点から10分後に中村の見事なカウンターで同点に持ち込んだ」と報じ、このアタッカーを「ランスの主役のひとりだった。同点弾を決めた彼は、ドンナルンマが動けない見事なカーブシュートで観衆を魅了。そのパフォーマンスに、さらに深みを加えた」と称賛し、さらに以下のように続けた。
 
「前半のランスで唯一危険な存在となった日本人選手は、ウォーレン・ザイール=エメリとルーカス・ベラルドの間を切り裂く鮮やかな加速で、両選手を観客同然にしてしまった。ともにランスの攻撃トリオを構成する伊東やウマル・ディアキテよりもはるかに存在感があり、相手にとって脅威となる場面が多かった」

 サッカー専門サイト『Made in FOOT』は、「GKイェヴァン・ディウフが素早く左サイドの中村にボールを展開すると、完全にフリーだったこの日本人ウィングは前進し、伊東にパス。伊東の素晴らしいクロスをムネツィが巧みに落としたところを、中村が右足で美しいカーブシュート。ドンナルンマには全く対応する余地がなかった」と、こちらも賛辞をまじえて彼の8得点目をレポートしている。

 一方、『maxifoot.fr』は10点満点の採点で2番目タイとなる「7」を中村に与え、寸評では「ランスのウィングとして、危険な存在感を示した。チームにとって決して簡単な試合ではなかったが、この日本人選手はカウンターで鋭さを発揮。テディ・テウマのパスからドンナルンマと1対1の場面を迎えるも、阻止されてしまった。それでも、彼の走りはパリの守備陣に問題を引き起こし、後半には同点ゴールという形で、その努力が報われた」とポジティブに彼のプレーを振り返った。

 最後に、ランスの地元スポーツ専門サイト『sport club-reims.fr』は、「中村とそのチームメイトたちは力を振り絞り、反撃してパリから貴重な勝点1を持ち帰った」と、3日前にはチャンピオンズリーグでマンチェスター・シティを4-2で撃破し、またこの日は注目の新加入選手フビチャ・クバラツヘリアが新天地デビューを飾ったパリSG相手の、敵地での健闘を高く評価している。

 また、守勢を強いられる中で「ランスは完全に沈黙していたわけではなく、中村が2度にわたってドンナルンマを脅かした」と綴り、ゴール場面では「ムネツィの巧みな落としから、中村が見事なカーブシュートでゴールネットを揺らした」と伝えた。

構成●THE DIGEST編集部

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