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クラブW杯の前半戦を彩った「ベストプレーヤー」を開催国メディアの8人の記者が選定! 一番人気はフルミネンセのMF「彼のFKが気に入った」

THE DIGEST編集部

2025.06.30

今大会でかなり評価を高めたフルミネンセのアリアス。(C)Getty Images

 FIFAクラブワールドカップは現地時間6月28日からノックアウトステージが始まっているが、すでにグループステージでの48試合を含めたここまでの戦いにおいて、印象的な活躍ぶりを見せた選手は数多くいる。

【動画】蔚山戦では見事な直接FKで先制点を奪ったフルミネンセのアリアス

 開催国アメリカのスポーツ専門メディア『The Athletic』は、大会を取材している8人の記者が、グループステージ終了時点での「最強チーム」「ベストプレーヤー」「ベストサポーター」「ベスト監督」などをそれぞれが挙げているが、「ベストプレーヤー」に関してはバラエティに富んだ名前が並んだ。

 ジャック・ラング氏は、「マイケル・オリーセ(バイエルン)、ケナン・ユルドゥズ(ユベントス)、イゴール・ジェズス(ボタフォゴ)、ジョルジーニョ(フラメンゴ)など挙げるべき選手が多くいる中で、少しマニアックな選出になるが……」と前置きをした上で、モンテレイのネルソン・デオッサを挙げ、「インテル戦では全方位的に躍動する素晴らしいMFとしての働きを見せて目を引き、その後の浦和レッズ戦では見事なゴールも決めた。背が高く、手足が長く、少し風変わりだが、明らかに才能がある」と称賛している。

 アダム・クラフトン氏は、「彼のFKが気に入った」としてフルミネンセのジョン・アリアス、さらにエジプトのアル・アハリから、ポルト戦でハットトリックを達成したパレスチナ代表FWのウェッサム・アブ・アリを選定。後者については、「キャリア初期にはデンマークでは結果を残せなかったが、ポルト戦では世界の大舞台でワールドクラスのプレーを見せた」。

 ジェフ・ルーター氏の"推し"は、モンテレイのアルゼンチン人GKエステバン・アンドラーダで、「チームの守備が堅く、3試合で枠内シュートを10本に抑えたが、その中でのセーブは全て重要なものだった。インテル戦でセバスティアーノ・エスポージトによる至近距離からのシュートを止めて引き分けに持ち込み、リーベル・プレート戦(0-0)では6つの重要なセーブ、浦和戦では勝利を呼ぶ好守を連発した」と、その活躍ぶりを振り返った。
 
 続いてリアム・トゥーミー氏は、フラメンゴのイタリア代表MFジョルジーニョを「大会初戦のわずか10日前に加入したばかりだが、まるで何年もフラメンゴの中盤を支えているかのような落ち着きぶり。彼がいると、どのチームもすぐに彼のスタイルでボールを動かせるようになる。そして、(ブラジル出身の彼が)祖国のクラブでスターとして輝く姿が見られるのは非常に喜ばしいことだ」と賛辞を贈っている。

 マリオ・コルテガナ氏は「ウスマン・デンベレが不在でもチームを牽引できることを証明した」としてフビチャ・クバラツヘリア(パリ・サンジェルマン)を、ジョーダン・キャンベル氏は「マンチェスター・シティの中盤でロールスロイスのような存在感を放った」とミランから今夏新加入のティジャニ・ラインデルスと「冷静かつ正確なフィニッシュで魅せた」オリーセという欧州のビッグクラブからの選出となった。また、キャンベル氏はドルトムント戦で印象的だったフルミネンセのMFジョン・アリアスの他、フラメンゴのMFジョルジアン・デ・アラスカエタも「創造性豊かな選手で、技術的に優れ、常に前へのパスを狙う」として「お気に入りリスト」に加えた。

 フェリペ・カルデナス氏も、フルミネンセのアリアスをセレクト。このコロンビア代表選手を、「彼はMFなのか、セカンドストライカーなのか、それともウィンガーなのか? とにかく万能な選手で、ドルトムント戦では文句なしでベストプレーヤーとなり、以降も同レベルのパフォーマンスを維持している。蔚山戦でのFKも必見で、控えめな存在ながら、何でもできる」と評している。

 そして、ジェームズ・ホーンキャッスル氏は、「ボカのミゲル・メレンティエルを見るのは楽しかった。29歳ということで、次世代のスターというわけではなく、チームで最も有名なウルグアイ人でもないが(エディンソン・カバーニがいるため)、この不調の同胞に代わってチームを支えた。ベンフィカ戦でのゴールは、今大会屈指の美しさだった」と語った。

 ちなみに、「ベスト監督」で最多4人の記者から名前が挙がったのは、昨年からフラメンゴを率いているフィリペ・ルイス。まだ選手としてアトレティコ・マドリーやチェルシー、ブラジル代表の左SBとして活躍した印象の方が強い39歳は、「大胆かつ技術的で、見応えのあるサッカー」「積極的なスタイルのチームを構築してチェルシーを圧倒」「明確なビジョンを持つことの重要性を示した」と高い評価を下されている。

構成●THE DIGEST編集部

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