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海外サッカー

国民の47%が賛成、45%が反対…ルラ大統領も苦言 ネイマール、“最後の審判”へ ブラジル代表が18日にW杯メンバー発表

下村正幸

2026.05.07

 一方、チームメイトの間では求心力は健在だ。ブラジルの老舗ラジオ局『Super Rádio Tupi』は「周りは技術的、かつ精神的な指針と見なしており、ピッチ上での振る舞いに影響を与える存在だと捉えている」と綴っている。

 すべてはサントスで回復した姿を見せられるかどうか、だ。しかし、その局面で起きたのが、5月3日の練習中に発生した「ビンタ騒動」だ。ブラジル大手メディア『R7』は「ロビーニョ・ジュニオールが屈辱的なドリブルを仕掛け、それに対してネイマールが激しい蹴りを見舞った。それが両者の口論を招き、34歳のベテランが18歳の若手の顔面にビンタを浴びせるという事態に発展した」と報じた。

 事態はロビーニョ・ジュニオールが、サントスに法的措置を求める通知書を送付するまでに発展したが、周囲のチームメイトたちは、キャプテンに対する処罰を公に要求してロッカールームの空気を悪化させたとして、むしろ被害者側を非難。クラブもクカ監督も穏便に済ませようとするなど、周りの圧力を受けたこの若手は、「謝罪は受け入れた。よくあることだ。彼も僕たちと同じ人間だし、誰もが間違いを犯すものさ」と矛先を収め、急転直下で和解の方向へと舵を切っている。
 
 スポーツサイト『Bolavip』ブラジル版は「もし暴行が真実であると証明されれば、ネイマールは世論を完全に敵に回すという、取り返しのつかない不利益を被ることになりかねない」と断じるなど、当初はメンバー選考への影響が懸念されていた。だが、このまま事態が収まれば、W杯への道が閉ざされることはなさそうだ。

 世界的な名将、アンチェロッティの招聘も今のところ特効薬とはならず、国内でのW杯熱は期待されたほどには高まっていない。ブラジルで最も権威ある世論調査機関、『Datafolha』(データフォーリャ研究所)が4月に実施した調査では、54%もの国民が北中米大会に対して「特別な関心を感じていない」と回答した。これは過去最も高い数字である。近年タイトルから遠ざかっている結果でもあるが、ブラジルの有力週刊誌『VEJA』は、ネイマールと代表の現状を重ね合わせ、次のように論じている。

「2010年に鮮烈な代表デビューを飾った早熟の天才ネイマールは、34歳となった今、ブラジル・フットボールそのものを体現する存在となった。すなわち、どこか均衡を欠き、主要タイトルの欠乏に苛立ち、失われたアイデンティティを追い求めている姿そのものである」

 国民を二分し、世界のフットボール界が注視するネイマールの招集。その可否が明らかになるXデーまで、残り11日だ。

文●下村正幸

【動画】バルサ時代のネイマールの華麗なるドリブル、シュート、パス
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