ベテランの役割として、「勝負に勝つには、良い空気を壊さないといけなかったりもする。建設的に、相手の嫌がることも、必要あらばしっかり言う。ボタフォゴでも求められていたことだった」と、憎まれ役も請け負う所存だ。

　ボタフォゴ時代に痛めた左足については、「早く怪我を治してプレーしたいんですけど、あわてて復帰すると、誰にとっても得はしない。そこは慎重に、100％戻れると自信がついた時点で、戻りたいと思います」と語っており、ピッチに立つまでにはまだ時間を要するようだ。

　怪我の回復の有無に関わらず、リスボンのスポーツ紙『Record』は、冬の移籍市場でのエントリーリストに本田の名前が登録されていないこと、無所属の選手としてもリーグの規定によって登録ができないことから、今季中のプレーは難しいのではないかと伝えている。
  　なおこの移籍について、本田が先月まで活動の場としていたブラジルのメディアも言及。シーズン中のボタフォゴ退団、コロナ禍での食事会開催などで非難を浴びた彼について、サンパウロの地元紙『LANCE!』は「降格の危機と戦う（当時）ボタフォゴを去った本田は、同じく降格の危機（現在18チーム中15位で降格圏からわずか勝点１差）にある別の黒いチームでプレーする」と報じた。経験豊富かつ多方面で影響力を持つ本田の存在が、ポルティモネンセというクラブにどれほどの変化をもたらせるのか興味深いところだ。

構成●THE DIGEST編集部

【写真】本田圭佑がポルティモネンセのユニホーム姿を初披露した会見の様子