２月６日（現地時間）、ラ・リーガ第22節が行なわれ、ヘタフェは０－３でセビージャに敗れ、これで３戦連続未勝利となった。

　ホームのセビージャに主導権を握られた（最終的なボールポゼッションは77%）ヘタフェは、守備の時間が長くなり、前半はVARにも助けられて無失点を維持したものの、ルーカス・オカンポスへのファウルでCBジェネが一発退場となると、ヒートアップした両監督もベンチから“追放”されるという異常な状況の中で、アウェーチームは67分に失点。終了間際にも立て続けにゴールを破られてしまった。

　この一戦で久保建英は、左サイドハーフとして４試合連続の先発出場を果たしたが、素早くパスを繋いで攻勢に立つ相手には守備の仕事の方が多くなり、SBのように上下の頻繁な動きを強いられる。

　途中からはマルク・ククレジャとポジションを入れ替え、本来の右に戻ったものの、44分にネマニャ・マクシモビッチへのチャンスメイクを見せるまでは、ほとんど見せ場は作れず。そして後半、54分に前述の退場劇が起こると、代わりのDF（エリック・カバコ）を入れるためにベンチへ退くこととなった。
  　悔しい結末を迎えた19歳の日本人について、スポーツ紙『MARCA』は他のヘタフェの選手同様、３点満点中の１点という低い評価を下したが、同じスポーツ紙の『AS』は寸評で「前半は輝きを放ち、動きも状況にマッチしていた。前半は守備面のサポートが弱まり、ジェネ退場後に交代となった」と、前半についてはポジティブに評している。

　１月にビジャレアルからヘタフェへレンタル先を変更し、最初の２試合（エルチェ戦、ウエスカ戦）ではゴールやチャンスメイクに絡むなど、加入効果を存分に発揮したものの、アスレティック・ビルバオにしっかり対策を施されて大敗を喫してからは、ホセ・ボルダラス監督が以前のような守備に重点を置くスタイルにシフトしたこともあり、久保が良さを発揮する機会は激減した。

　彼の所有元であるレアル・マドリーの専門メディア『The Real Champs』は以前、ビルバオ戦とアラベス戦を振り返り、「このようなプレーを二度とすることは許されない」と“警告”していた。

　ビルバオ戦では前半で良い動きを見せて初ゴールの期待も抱かせたものの、後半はボールを失うことも多かった久保。しかし、これについて同メディアは「杜撰なプレーはあった」としながらも、「相手の守備が良かった」と不問とした。むしろ37回のボールタッチを記録しながらも、それが効果的なものではなく、「何もしなかった」に等しいものだったことを問題視する。