また、日刊紙『L’Equipe』が注目したのは、エムバペとの関係だ。今回の代表チームの活動の中で、ベンゼマはマドリーでの同僚でもある親友ラファエル・ヴァランヌよりも、パリ・サンジェルマンの22歳のスーパースターと行動を共にすることが多く、トレーニング場では同じカートに乗り、エクササイズも一緒に行なっている。

　そして、彼らの会話のテーマには、マドリーのことも含まれているという。エムバペはかねてからマドリー行きが噂されており、現在はパリSGとの契約延長を躊躇っていることが伝えられている。『sports.fr』は、ベンゼマがこの機会を利用し、「所属するマドリーに貢献するため、エムバペにパリSG退団を強く薦めている」と報じている。
  　先週日曜日の記者会見でベンゼマは、エムバペを「怪物」と表現。「彼とトレーニングするのが大好きだ。ワンタッチでプレーし、動きがあり、スピーディーで、そしてとてもスキルフル。説明するまでもなく、素晴らしい選手だ」と絶賛した後、マドリーと結び付けたコメントも以下のように残した。

「今後どうなるかはまだ分からないが、間違いなく彼はマドリードで歓迎される存在であり、マドリーの選手としての資質を全て備えている。いつか、彼と一緒にプレーできることを願っている」

『sports.fr』は「パリSGは警戒すべきである」と綴っているが、アーリング・ハーランドとともに最も価値の高い若手のひとりであるエムバペの去就は、EUROでのフランス代表の戦いぶり同様に今、多くの注目を集めている。

構成●THE DIGEST編集部