すでに、2034年大会ではアジア、オセアニアからの開催国決定が濃厚(なかでもサウジアラビアが最有力候補と目されている)とされている中、30年大会については、立候補していた全ての国(チリを除いて)が開催国として採用されることになったわけだが、当然ながら史上最多となる6か国での大会には、様々な問題が存在する。
まず、開催国は無条件で大会出場権を得られるという原則を見れば、48の枠のうちの8分の1が予選前に早くも埋まることになり、各大陸に充てられる出場枠をめぐっては議論が起きそうだ。また、前述のように欧州とアフリカという変則的な共催に、南米という季節も異なる地域が加わることで、その移動距離も該当試合を戦う選手にとっては大きなハンデとなるのは必至である。
イギリスの日刊紙『The Guardian』は、カタールW杯の際に大きなテーマのひとつに挙げられた「カーボンニュートラル」の見地からも、今回の開催国決定はこれに逆行するものであると、地球温暖化対策に取り組む団体が失望を隠さなかったと報じている。
影響力のあるロビー団体「フットボール・サポーターズ・ヨーロッパ」は、SNSで「FIFAは、地球上で最も大きなトーナメントに対する破壊のサイクルを続けている。サポーターにとっては酷いものであり、環境を無視し、人権について恐ろしい前歴を持つ国を開催国に迎えている。我々が知るW杯は終焉を迎えようとしている」と投稿し、今回の決定を批判した。
最後にイギリスの日刊紙『Daily Mail』は、この件を報じる中で、「奇妙な展開として、初戦の開催地は欧州から約6000マイル離れたウルグアイであるにもかかわらず、開会式はスペイン、ポルトガル、モロッコのいずれかで開催されることになる」などと指摘しながら、この2030年W杯を「史上最もクレージーなW杯!」と評している。
構成●THE DIGEST編集部
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まず、開催国は無条件で大会出場権を得られるという原則を見れば、48の枠のうちの8分の1が予選前に早くも埋まることになり、各大陸に充てられる出場枠をめぐっては議論が起きそうだ。また、前述のように欧州とアフリカという変則的な共催に、南米という季節も異なる地域が加わることで、その移動距離も該当試合を戦う選手にとっては大きなハンデとなるのは必至である。
イギリスの日刊紙『The Guardian』は、カタールW杯の際に大きなテーマのひとつに挙げられた「カーボンニュートラル」の見地からも、今回の開催国決定はこれに逆行するものであると、地球温暖化対策に取り組む団体が失望を隠さなかったと報じている。
影響力のあるロビー団体「フットボール・サポーターズ・ヨーロッパ」は、SNSで「FIFAは、地球上で最も大きなトーナメントに対する破壊のサイクルを続けている。サポーターにとっては酷いものであり、環境を無視し、人権について恐ろしい前歴を持つ国を開催国に迎えている。我々が知るW杯は終焉を迎えようとしている」と投稿し、今回の決定を批判した。
最後にイギリスの日刊紙『Daily Mail』は、この件を報じる中で、「奇妙な展開として、初戦の開催地は欧州から約6000マイル離れたウルグアイであるにもかかわらず、開会式はスペイン、ポルトガル、モロッコのいずれかで開催されることになる」などと指摘しながら、この2030年W杯を「史上最もクレージーなW杯!」と評している。
構成●THE DIGEST編集部
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