一方、同じく元スペイン紙記者で、現在はサッカーを専門としたビッグデータの分析を行なう『Driblab』社に務めるアレハンドロ・アロージョ氏が、ラ・リーガのクラブに強く推薦する日本代表選手は、セルティックの古橋亨梧だ。
「フィジカルの強さには欠けるが、鋭い得点嗅覚に加え、クロスボールに合わせたり、フリーランで背後に抜け出してフィニッシュに繋げたりといったプレーの質が高く、ポジショニングや機動力にも長けている」と述べ、プレースタイルの相性が良さそうなチームとして、人もボールも動くサッカーが特徴のラス・パルマス、ラージョ・バジェカーノ、ジローナの3クラブの名前を挙げた。
また、この分析官のアロージョ氏は、DFの板倉滉(ボルシアMG)と伊藤洋輝(シュツットガルト)もラ・リーガで観てみたい選手とプッシュする。「ふたりとも技術が高く、ロングフィードで起点になることも、ドリブルで持ち上がることもできる。とくに伊藤のフィード能力の高さはブンデスリーガでも屈指だ」と評価。実際に、ラ・リーガ1部のクラブに彼らを推薦したことがあるという。
堂安律(フライブルク)についても、「パンチ力と突破力を兼ね備えた魅力的なアタッカー」と評価。そのプレースタイルは、智将マヌエル・ペレグリーニ監督が構築する戦術的枠組みの中で、2列目の選手が自由度の高いプレーを見せているアンダルシアの名門、ベティス向きだと言い切った。
ふたりの意見を総括すると、今後ラ・リーガに参戦する日本人選手が一気に増えそうな期待感が膨らむ。だが、そこでネックとなってくるのが、全体的に資金に余裕のないクラブが少なくない点だ。『Leaderbrock』の代理人A氏も、「三笘や冨安クラスの選手を獲得できるのはマドリー、バルサ、アトレティコくらいのものだ」と現状を憂う。それは、前述した菅原のような欧州5大リーグに所属していない選手に関しても同じで、「ブレイク後」の選手を獲得するのは年々厳しくなっているという。
そんな中、対策としてA氏が提言するのが、佐野海舟(鹿島)のように、Jリーグで頭角を現わしている若手の先物買いだ。「これは随分前からブンデスリーガやベルギーリーグのクラブが行なっている手法だが、久保の活躍や日本代表の近年の躍進もあって、今後はラ・リーガでもそうしたクラブが現われる機運は高まっている」と語る。
文●下村正幸
【関連記事】W杯予選史上初のホーム敗北、初の3連敗、初の4戦未勝利…1940年以降最大の低迷に苦しむブラジル代表が次々に「負の新記録」を樹立
「フィジカルの強さには欠けるが、鋭い得点嗅覚に加え、クロスボールに合わせたり、フリーランで背後に抜け出してフィニッシュに繋げたりといったプレーの質が高く、ポジショニングや機動力にも長けている」と述べ、プレースタイルの相性が良さそうなチームとして、人もボールも動くサッカーが特徴のラス・パルマス、ラージョ・バジェカーノ、ジローナの3クラブの名前を挙げた。
また、この分析官のアロージョ氏は、DFの板倉滉(ボルシアMG)と伊藤洋輝(シュツットガルト)もラ・リーガで観てみたい選手とプッシュする。「ふたりとも技術が高く、ロングフィードで起点になることも、ドリブルで持ち上がることもできる。とくに伊藤のフィード能力の高さはブンデスリーガでも屈指だ」と評価。実際に、ラ・リーガ1部のクラブに彼らを推薦したことがあるという。
堂安律(フライブルク)についても、「パンチ力と突破力を兼ね備えた魅力的なアタッカー」と評価。そのプレースタイルは、智将マヌエル・ペレグリーニ監督が構築する戦術的枠組みの中で、2列目の選手が自由度の高いプレーを見せているアンダルシアの名門、ベティス向きだと言い切った。
ふたりの意見を総括すると、今後ラ・リーガに参戦する日本人選手が一気に増えそうな期待感が膨らむ。だが、そこでネックとなってくるのが、全体的に資金に余裕のないクラブが少なくない点だ。『Leaderbrock』の代理人A氏も、「三笘や冨安クラスの選手を獲得できるのはマドリー、バルサ、アトレティコくらいのものだ」と現状を憂う。それは、前述した菅原のような欧州5大リーグに所属していない選手に関しても同じで、「ブレイク後」の選手を獲得するのは年々厳しくなっているという。
そんな中、対策としてA氏が提言するのが、佐野海舟(鹿島)のように、Jリーグで頭角を現わしている若手の先物買いだ。「これは随分前からブンデスリーガやベルギーリーグのクラブが行なっている手法だが、久保の活躍や日本代表の近年の躍進もあって、今後はラ・リーガでもそうしたクラブが現われる機運は高まっている」と語る。
文●下村正幸
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