続いて、高級時計メーカーの超高級時計の注文も多かったということで、「Jacob & Co（ジェイコブ）」の超高級ハイパースポーツカー「ブガッティ・シロン」をモチーフにした30万ポンド（約5400万円）を超える時計、５万3000ポンド（約960万円）程の価格で販売されている「Chopard（ショパール）」の「L.U.C Lunar」モデルが、「選手やスタッフの“靴下”の中に入れられる」のだという。

　さらに、「Yves Saint Laurent（イブ・サン・ローラン）」の高級バッグや「GLOBE-TROTTER（グローブ・トロッター）」の5500ポンド（約100万円）相当のスーツケースも大量注目されているとのことで、情報提供者は「選手やスタッフにとって、サウジでのクリスマスは非常に良いものとなるだろう」と語っている。

　またこういった物品にとどまらず、パリやロンドン、モルディブのプライベートアイランドへの豪華旅行も用意されており、期間は５日～１週間で、パリの場合は１泊１万5000ポンド（約272万円）、ロンドンは6600ポンド（約120万円）、モルディブは5500ポンド（約100万円）という最高級ホテルのプレジデンシャルスイートでの宿泊。他にも、１日あたり約4000ポンド（約72万円）の費用がかかるヨットのレンタルがパッケージに入ったモナコでの５泊旅行も含まれていたという。
  　これらの豪華旅行を調達したという別の情報提供者は、「クリスマスに皆がより幸せになるよう、31万ポンド（約5600万円）の予算を与えられた」と明かしたというが、リーグ側がこうした大盤振る舞いを敢行する裏には、移籍市場が間もなく再開することもあり、「クリスマスで皆を甘やかす」ことで、スター選手やスタッフたちをサウジに繋ぎ留めたいという意図があったのは想像に難くない。

　国策としてサッカー界の発展を掲げ、スター選手の招聘によるリーグの活性化と国内サッカーの強化を目指すサウジは、さらに2034年のワールドカップ招致もほぼ成功し、クラブワールドカップも開催するなど、サッカー界での地位の確立に向けて驀進している。それには、常に「金」の話題がつきまとうが、こうした投資の成果が今後、どのような形で表われるのかは非常に興味深いところである。

構成●THE DIGEST編集部

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