オランダの公共放送『NOS』は、背番号９の日本人ストライカーがリード、パイションの素晴らしいお膳立てによってゴールネットを揺らしたことはもちろん、「技巧的なヒールキックによってもう少しでハットトリックという場面も見せた」と、他の好パフォーマンスについても言及している。

　また同局のサッカー専門番組『Studio Voetbal』では、元オランダ代表MFのコメンテーター、テオ・ヤンセンが「上田はかなり批判を受けてきたが、それでも彼にはゴール前に飛び込もうとする意欲がある。それに、ライン間でもパスを受けられる選手だ。技術的に優れていて、ゴールを決められるだけでなく、チームプレーにも非常に長けていると思う」と称賛し、さらなる期待を寄せた。

「上田はきっと、『ファン・ペルシというビッグネームの下でプレーすることで、彼から多くのことを学べるし、自身も優れたストライカーであることを証明したい』という気持ちを持っているはずだ。ファン・ペルシ監督もまた、上田に信頼を寄せており、彼を非常に優れた選手だと評価している。これだけの（元）大物選手からそのように言われたら、上田も自信を得るはずだ」
  　同じく元オランダ代表のFW、ピエール・ファン・ホーイドンクは「彼が自信をつけたのは、ヒメネスが去ったことも大きいだろう。今、彼は自身が新たな『ナンバーワン』だと感じているはずだ」と、“より優れていたライバル”の退団が上田にとってはプラスに影響したとの見解を示したが、これにヤンセンは異論を唱えている。

「ポテンシャルで見た時に、上田とヒメネスを比較するとどうだろうか？　私の考えでは、上田はヒメネスとそれほど差がないと思う。むしろチームプレー、動き出しのクオリティー、そしてスピードにおいては、上田の方がより完成度が高いかもしれない。私はこの選手に、大きな可能性を感じている」

　コメンテーターからの賛辞は続き、スポーツ専門チャンネル『ESPN』では、元デンマーク代表FWで、キャリアの多くをオランダで過ごしたケネス・ペレスが、「上田は重要な役割を果たした」と見ており、「彼はこの試合で、いとも簡単にゴールを決めてみせた。私は、彼に完全に魅了されてしまった」と語っている。

構成●THE DIGEST編集部

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