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海外サッカー

「悪い冗談であってほしい」再燃するネイマールのバルセロナ復帰説に地元メディアが拒否反応を示す!「若手に悪影響を及ぼす可能性がある」

下村正幸

2025.03.16

バルサ復帰の噂が浮上するネイマール。(C)Getty Images

バルサ復帰の噂が浮上するネイマール。(C)Getty Images

 ネイマールのバルセロナへの復帰話が再燃している。サウジアラビアリーグに移籍してから、”セミリタイア状態”が続いていたが、1月の古巣のサントス復帰を境に、復調の兆しを見せており、代理人のピニ・ザハヴィとジョアン・ラポルタ会長との間の親密な関係と、長年、バルサと南米の橋渡し役を務め、ネイマールに非常に近い人物であることでも知られるアンドレ・クリーの「復帰は可能だ」という発言が後押しし、現地メディアを賑わせている。
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 それはハンジ・フリック監督がチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16第1レグ、ベンフィカとの試合前日の記者会見でも話題に上がったほどで、スポーツディレクター(SD)のデコも「今はバルサがネイマールについて考える時期ではないし、ネイマールもそのことを考えるべき時期ではないと思う」と噂の封じ込め役を買って出なければならなかった。

 フリック監督もSDのデコもそれどころではないというのが本音だろう。事実、指揮官はその記者会見における質問に対し、「それは私の仕事ではない。デコやクラブがする仕事だ」とスルーしている。今バルサは、チーム全体が一つになって快進撃を続け、タイトル獲得へ向けて激しい戦いを繰り広げている。そんな中、たびたび素行の悪さが指摘されてきたネイマールが復帰すれば、その結束にヒビが入るのではないかと不安視する声が出るのは当然だ。おまけに2017年夏に物議を醸してパリ・サンジェルマンに電撃移籍し、その後もボーナスの支払いなどを巡って両者の間で裁判沙汰が発生するなど、ファンの間でのイメージは低下したままだ。
 
 現地識者の間でも、やはり否定的な意見が目立つ。

「ここ数週間、私に冷や汗をかかせた噂が広まった。ネイマールのバルサ復帰話だ。エージェントがコミッション稼ぎにデマを拡散させるこの時代、何が真実で何がフィクションなのか、もはや誰にも分からないが、悪い冗談であってほしい」(スペイン紙『スポルト』のコラボレーター、トニ・フリエロス氏)

「ネイマールは復帰できない。第一にバルサを失望させた過去があるから、第二に年齢が33歳で、キャリアが明らかに下降線をたどっているから、第三にドレッシングルームにおいて彼の存在が、希望に満ちたキャリアをスタートさせたばかりの若手に悪影響を及ぼす可能性があるからだ。かつてジョゼップ・グアルディオラは、ロナウジーニョとデコをメッシから引き離すために退団に追い込んだ。現SDは、ネイマールを若い選手たちと一緒にしたくないと考えている」(『スポルト』の記者、フェラン・コレアス氏)

「今年一番笑えるジョークだと思いたい。ネイマールがバルセロナに戻ってくるかもしれないという噂のことだ。2017年にネイマールがパリ・サンジェルマンに移籍し、多くのバルサファンの信頼を裏切ったことを忘れてはならない」(バルサウォッチャーのベテラン記者)

 もちろん、『スポルト』の副編集長、アルベル・マスノウ氏が、「バルサの扉はネイマールのために開いているのだろうか? 今現在は明らかにそうではない。ネイマールの未来はバルサにはない。しかし、サッカーはすべてをあっという間に変えてしまうエネルギーを持っていることを心に留めておく必要がある」とクギを刺すように、サッカー界は一寸先が闇だ。夏が来れば、状況が変わっている可能性はあるだろう。しかしともかく、現時点ではネイマールがバルサを退団してから何度目かの復帰を画策している中、地元バルセロナでは拒否反応が広がっている。

文●下村正幸

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