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海外サッカー

ファン・ダイクや豪栄道の施術も!“超一流“から信頼を得る吉田麻也の個人トレーナー・木谷将志とは何者か【直撃インタビュー前編】 

松澤浩三

2020.02.20

サウサンプトン時代のジョゼ・フォンテ。「あいついいぞ」とチームメイトに言ってもらえたおかげで、仕事の依頼が一気に増えたという。 (C)Getty Images

サウサンプトン時代のジョゼ・フォンテ。「あいついいぞ」とチームメイトに言ってもらえたおかげで、仕事の依頼が一気に増えたという。 (C)Getty Images

WSD:その後は度々渡英して、吉田選手をケアされています。日本でクリニックを続けながら英国に来るのは、簡単ではないですよね?

木谷氏:ですね(苦笑)。超多忙だったので、初回の渡英は結局正月でした。家族との時間も大切でしたが、やはり「イエス」の精神があるので。そこからですね。麻也くんとの信頼を積み重ねられたのは。ただ、当時は治療院の仕事もありましたので、行けても年に数回くらいが限界でした。治療する機会が増えたのは、30歳になって独立してからです。麻也くんの奥さんが妊娠して日本に戻られたタイミングで僕がこっち(英国)に渡る機会があって、2人で過ごす時間が長くなったんです。そこで独立した話を打ち明けたところ、「3週間くらい居てもらえますか?」というオファーをいただきました。それが2015~16年の話で、本格的にフリーで動き始めたのはその頃からです。

WSD:他のサウサンプトンの選手たちも何人か担当するようになったのは、いつ頃からですか?

木谷氏:手で施す通常のマッサージと違って、僕の場合は足で踏みます。少し変わった治療法なので、麻也くんがチーム内で僕の存在を話しても、最初は誰からもオファーが来ませんでした(笑)。「怪我が治らないので日本から呼んでいる」と麻也くんは話していたみたいですが、足の施術と聞くとみんなびっくりするようで、当時のチームメイトだったジェイ・ロドリゲス(現バーンリー)には、「まるでSMだな」と言われたそうですよ(笑)。
 
WSD:ただその後、当時のチームキャプテンだったジョゼ・フォンテ(現リール)が治療を受けて、ほかの選手も積極的に木谷さんを訪れるようになった。

木谷氏:そうです。ジョゼが僕に興味を持ってくれたのがきっかけでした。チームメイトに「あいついいぞ」と言ってくれたようで、そこからかれこれ10選手くらいを治療するようになりました。こんなにクライアントがいるなら、こっちでビザを取って仕事をしたほうがいいのではないかと、そんな結論に至ったわけです。日本人でやっている人もいなかったので、チャレンジしてみようと考えました。

WSD:プレミアリーグのフィールドで仕事をしている日本人のトレーナーは、他にもいますよね。

木谷氏:クラブに所属している方はいらっしゃいますが、僕の場合はプレミアリーガーと個人的に契約しています。こういった形態は、日本人としては初だと思います。現在のクライアントは全員サウサンプトンの選手で、麻也くんを含めて8人。オリオル・ロメウ、ピエール=エミル・ホイビェア、ジェームズ・ウォード=プラウズ、ヤニク・ヴェステルゴー、ヤン・ベドナレク、スチュアート・アームストロング、セドリク・ソアレス(現アーセナル)です。以前はフィルジル・ファン・ダイク(現リバプール)も診ました。
 

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