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青山修子/柴原瑛菜が“夢のオリンピックへと導くタイトル”獲得。大会連覇のバーテンスは試合後に涙【女子テニスWTAツアー】

スマッシュ編集部

2020.02.18

昨年からペアを組む青山(左)と柴原がサンクトペテルブルクで今季初タイトルを獲得。今夏の東京オリンピックに向けて大きく前進した(写真は今年の全豪)。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 女子テニスのWTAツアーでは、2月10日からの週に「サンクトペテルブルク・レディーストロフィー」(ロシア)と、「タイ・オープン」(タイ)の2大会が開催された。

 サンクトペテルブルクでは、ダブルスに出場した第1シードの青山修子/柴原瑛菜(近藤乳業/橋本総業ホールディングス)が、今季初タイトルを獲得した。第3シードのケイトリン・クリスチャ/アレクサ・グラーチ(アメリカ/チリ)との決勝では、4-6で第1セットを失うも、続く第2セットを6-0で取り返してマッチタイブレークへ持ち込むと、その勢いのまま10-3と相手を突き放して接戦に幕を下ろした。

 青山と柴原のコンビによるタイトル獲得は、昨年10月の「天津オープン」(中国)と「クレムリンカップ」(ロシア)に続くこれが3つ目。ダブルスランキングは今大会後に青山が日本人としては最高の21位で、柴原は25位とともにキャリアハイを更新した。今夏開催の東京オリンピックを視野に、昨季からペアを組んでいる2人にとって貴重な勝利となった。

 なおシングルスは、第2シードのキキ・バーテンス(オランダ)が、エレナ・リバキナ(カザフスタン)を寄せ付けず大会連覇を達成した。前週開催のフェドカップでは、チームは敗れたものの、自身はシングルスで2勝を挙げダブルスにも出場するなど大車輪の活躍を見せた。その翌週に行なわれたこのサンクトペテルブルクでも、4試合を戦い失ったのは1セットのみ。「本当に厳しい戦いでした…」と決勝後は安堵の表情を浮かべるとともに大粒の涙を流した。
 
 一方、タイ・オープンは、マグダ・リネッテ(ポーランド)が、予選から決勝へと勝ち上がってきた勢いのある19歳レオニー・キュング(スイス)をストレートで退けツアー2勝目を挙げた。

 なお今大会準々決勝では、日比野菜緒(ブラス)が第1シードで世界4位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を破る金星を獲得。だが続く準決勝では、今回快進撃を見せたキュングにフルセットの末に敗れている。

【2月10日週のWTA試合結果】
■サンクトペテルブルク・レディーストロフィー
開催地:ロシア(サンクトペテルブルク)
賞金総額:78万2,900ドル
大会グレード:プレミア 

女子シングルス決勝
K・バーテンス[3] 6-1 6-3 E・リバキナ[8]

女子ダブルス決勝
青山修子/柴原瑛菜[1] 4-6 6-0 10-3 K・クリスチャ/A・グラーチ[3]

■タイ・オープン
開催地:タイ(ホワヒン)
賞金総額:25万1,750ドル
大会グレード:インターナショナル 

女子シングルス決勝
M・リネッテ[5] 7-5 6-3 L・キュング 
※名前後の数字=シード

【2月17日週のWTAツアースケジュール】
■ドバイ選手権
開催地:UAE(ドバイ) 大会グレード/プレミア

構成●スマッシュ編集部

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