11月9日~16日に開催される男子テニスのシーズン最終戦「Nitto ATP ファイナルズ」(イタリア・トリノ/室内ハードコート/FIN)。周知の通りこの大会は年間成績の上位8名だけが出場できる名誉ある舞台だ。今年はすでにヤニック・シナー(イタリア/現世界ランキング1位)、カルロス・アルカラス(スペイン/同2位)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同3位)、テイラー・フリッツ(アメリカ/同4位)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同5位)、ベン・シェルトン(アメリカ/同6位)、アレックス・デミノー(オーストラリア/同7位)の7名の出場が確定しており、残りは1枠となっている。
現時点で出場権獲得の可能性が残っているのは、レースランキング8位のフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/25歳)と9位のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/23歳)のどちらか。先週の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000)決勝でオジェ-アリアシムがシナーに勝っていればトリノ行きが確定していたが、敗れたため持ち越しとなった。残る1枠の争いは今週(11月2日~8日)のツアー大会の結果次第となる。
今週ムゼッティは「バンダ・ファーマシューティカルズ・ヘレニック選手権」(ギリシャ・アテネ/室内ハード/ATP250)に参戦。一方のオジェ-アリアシムは「モーゼル・オープン」(フランス・メス/室内ハード/ATP250)への出場を予定していたが、欠場を表明した。パリ・マスターズ1回戦で同胞のロレンツォ・ソネゴ(現42位)に敗れたムゼッティがファイナルズ出場をつかみ取るにはアテネ優勝が絶対条件。それ以外ならオジェ-アリアシムのトリノ行きが決まる。
つまりムゼッティからすると状況はいたってシンプル。2022年10月の「テニス・ナポリ・カップ」(ATP250)以来のツアータイトルを獲得するしかないわけだ。本人もそれに向けて意欲を燃やしている。
「振り返れば、本当に素晴らしいシーズンだった。今年成し遂げたことや達成した目標を考えても、キャリア最大のシーズンと言える。そして今はもちろん、“もう1つの目標”が残っている。この1週間でどうなるかという感じだね。そのためにここ(アテネ)に来ているし、その席を取りに行くつもりだ」
一方でファイナルズを意識しすぎるあまり空回りしてしまうことだけは避けたいとし、あくまでも自分のテニスを貫く姿勢を強調する。
「優勝すればトリノ出場が確定することはわかっている。ただ、そもそも優勝を目指すのはどの大会でも同じだから、いつもとそれほど変わらない。今週も強い選手がたくさんいるから、厳しい1週間になるだろう。1試合ずつ、他の大会と同じような姿勢で戦うつもりだ」
ムゼッティは今年初開催となる「ヘレニック選手権」に第2シードで出場。初戦の2回戦(上位4シードは1回戦免除)では、現地3日の1回戦で実力者のボティック・ファンデザンツフープ(オランダ/元22位/現80位)に2-6、7-6(5)、7-5で競り勝った元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス/現159位)と対戦する。
文●中村光佑
【画像】ムゼッティはじめ、2025全仏オープンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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現時点で出場権獲得の可能性が残っているのは、レースランキング8位のフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/25歳)と9位のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/23歳)のどちらか。先週の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000)決勝でオジェ-アリアシムがシナーに勝っていればトリノ行きが確定していたが、敗れたため持ち越しとなった。残る1枠の争いは今週(11月2日~8日)のツアー大会の結果次第となる。
今週ムゼッティは「バンダ・ファーマシューティカルズ・ヘレニック選手権」(ギリシャ・アテネ/室内ハード/ATP250)に参戦。一方のオジェ-アリアシムは「モーゼル・オープン」(フランス・メス/室内ハード/ATP250)への出場を予定していたが、欠場を表明した。パリ・マスターズ1回戦で同胞のロレンツォ・ソネゴ(現42位)に敗れたムゼッティがファイナルズ出場をつかみ取るにはアテネ優勝が絶対条件。それ以外ならオジェ-アリアシムのトリノ行きが決まる。
つまりムゼッティからすると状況はいたってシンプル。2022年10月の「テニス・ナポリ・カップ」(ATP250)以来のツアータイトルを獲得するしかないわけだ。本人もそれに向けて意欲を燃やしている。
「振り返れば、本当に素晴らしいシーズンだった。今年成し遂げたことや達成した目標を考えても、キャリア最大のシーズンと言える。そして今はもちろん、“もう1つの目標”が残っている。この1週間でどうなるかという感じだね。そのためにここ(アテネ)に来ているし、その席を取りに行くつもりだ」
一方でファイナルズを意識しすぎるあまり空回りしてしまうことだけは避けたいとし、あくまでも自分のテニスを貫く姿勢を強調する。
「優勝すればトリノ出場が確定することはわかっている。ただ、そもそも優勝を目指すのはどの大会でも同じだから、いつもとそれほど変わらない。今週も強い選手がたくさんいるから、厳しい1週間になるだろう。1試合ずつ、他の大会と同じような姿勢で戦うつもりだ」
ムゼッティは今年初開催となる「ヘレニック選手権」に第2シードで出場。初戦の2回戦(上位4シードは1回戦免除)では、現地3日の1回戦で実力者のボティック・ファンデザンツフープ(オランダ/元22位/現80位)に2-6、7-6(5)、7-5で競り勝った元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス/現159位)と対戦する。
文●中村光佑
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