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引退して2カ月の元11位コルネがBJK杯フランス監督に就任!「私に寄せてくれた信頼に感謝」と意欲<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.11.05

昨年の全仏オープンで1度目の引退をしたコルネは、今春復帰して9月に再び引退。すぐにBJK杯フランス監督に抜擢された。(C)Getty Images

 現役を退いて間もないアリゼ・コルネ(フランス/35歳)が、今度は指導者としてコートに戻ってくる。フランステニス連盟は、女子国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ(BJK杯)」の次期監督にコルネを任命したと発表した。

 2019年からチームを率いてきた男子元世界25位のジュリアン・ベネトゥー(フランス/43歳)の後任に、コルネが選ばれた。仏連盟はその理由として「フランステニスへの貢献度、人物像、意欲、そして時間的な柔軟性」を挙げている。

 本人もこの抜擢を「大きな名誉」と受け止め、「連盟が私に寄せてくれた信頼に感謝しています。選手たちが持てる力を最大限に発揮できるよう、全力を尽くしたい」とコメント。さらに「高い基準、連帯感、そしてフランスのユニフォームへの情熱を基盤に、強いチームスピリットを築くことが目標です」と抱負を語っている。

 コルネの役割は、BJK杯の指揮だけにとどまらない。28年ロサンゼルス五輪に向けたフランス代表チームの準備や、各大会での代表候補のフォロー、さらにはジュニア世代の育成にも携わる予定だ。
 
 早くから天才少女として期待を集めたコルネは、06年にプロ転向すると、08年のブダペスト大会でツアー初優勝、翌年2月には19歳にしてキャリアハイの世界ランキング11位をマークした。また、グランドスラム(GS/四大大会)では07年全豪オープンから24年全仏オープンまで69大会連続出場という女子選手の最長記録を樹立した他、22年全豪オープンでGS自己最高のベスト8入りを32歳で達成。その鉄人ぶりも際立っていた。

 ツアーで活躍した一方、国別対抗戦でも長きにわたってフランスに貢献した。27回を数えた出場の中では、19年にベネトゥー監督が率いたチームの一員として、16年ぶり3度目の優勝を母国にもたらしている。

 近年もトップ100前後を維持していたコルネは、24年の全仏オープンで一度引退したが、今年3月に復帰して6大会に出場。9月の「サンセバスチャン・オープン」を最後に再びラケットを置いたところで、白羽の矢が立った。

 ちなみに、コート外でも多才な一面を見せてきたコルネは、22年に初の小説『La Valse des Jours(ラ・ヴァルス・デ・ジュール/日々のワルツ)』を出版するなど、執筆活動にも取り組んできた。

 長く充実したキャリアと多彩な経験を、どのように代表チームへ還元していくのか。コルネの新しい挑戦に注目だ。

構成●スマッシュ編集部

【画像】コルネのBJK杯監督就任を発表したフランステニス連盟のインスタ画面

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