男子テニスツアー「バンダ・ファーマシューティカルズ・ヘレニック選手権」(11月2日~8日/ギリシャ・アテネ/ハードコート/ATP250)は大会最終日の現地8日にシングルス決勝を実施。第1シードで世界ランキング5位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードで同9位のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)を4-6、6-3、7-5で下し、今季2勝目を飾った。
2時間59分にも及ぶ死闘。最後は38歳のレジェンドが持ち前の強靭な精神力を発揮し、見事な逆転勝利を収めた。
序盤の第3ゲームでサービスダウンして第1セットを落としたジョコビッチだったが、第2セットは4-3で迎えた第8ゲームで初のブレークを奪ってセットオールに。そしてブレーク合戦となったファイナルセットは5-4のサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを落とすなど嫌な流れになりかけたが、直後の第11ゲームでジョコビッチが3度目のブレークを果たし、次のゲームをラブゲームでキープして熱戦に終止符を打った。
ジョコビッチのツアー優勝は今年5月の「ジュネーブ・オープン」(スイス/クレーコート/ATP250)以来、約半年ぶり101度目。38歳5カ月でのタイトル獲得は1990年にATPツアーが創設されて以降史上最年長での記録だ。またこの結果ハードコートでの優勝回数は72に達し、1968年のオープン化以降で並んでいたロジャー・フェデラー(スイス/元1位)を抜いて単独トップに立った。
勝利後にはウェアを引き裂いて喜びをあらわにしたジョコビッチ。その姿はスタン・ワウリンカ(スイス/元3位/現159位)との5時間2分の死闘を制した2013年全豪オープン4回戦を想起させた。今年9月に家族で移住したアテネで記録ずくめの優勝を手にした38歳は、オンコートインタビューで「3時間、本当にすごい戦いだった。肉体的に厳しかった」と試合を振り返り、準優勝のムゼッティを称えながら次のように語った。
「ロレンツォは本当に良いプレーをした。勝敗はどちらに転んでもおかしくなかった。素晴らしいパフォーマンスを見せた彼を祝福したい。この試合を勝ち切った自分をとても誇りに思う」
一方敗れたムゼッティは今大会優勝で本日9日開幕のシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)への出場権を自力で獲得できる状況にあったが、惜しくもあと一歩届かず。これでトリノへの望みは絶たれたかに思われた。
ところが試合後、ジョコビッチが自身の公式インスタグラム(@djokernole)のストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)を通じ、フェデラーに並ぶ史上最多タイの18度目の出場が決まっていたファイナルズの欠場を発表。ATP(男子プロテニス協会)公式サイトによれば、欠場の理由は「肩の負傷」とされている。これによりムゼッティの繰り上がりでの最終戦初出場が確定した。
文●中村光佑
【動画】ジョコビッチがムゼッティを破って通算101勝目を飾ったアテネ大会決勝ハイライト
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序盤の第3ゲームでサービスダウンして第1セットを落としたジョコビッチだったが、第2セットは4-3で迎えた第8ゲームで初のブレークを奪ってセットオールに。そしてブレーク合戦となったファイナルセットは5-4のサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを落とすなど嫌な流れになりかけたが、直後の第11ゲームでジョコビッチが3度目のブレークを果たし、次のゲームをラブゲームでキープして熱戦に終止符を打った。
ジョコビッチのツアー優勝は今年5月の「ジュネーブ・オープン」(スイス/クレーコート/ATP250)以来、約半年ぶり101度目。38歳5カ月でのタイトル獲得は1990年にATPツアーが創設されて以降史上最年長での記録だ。またこの結果ハードコートでの優勝回数は72に達し、1968年のオープン化以降で並んでいたロジャー・フェデラー(スイス/元1位)を抜いて単独トップに立った。
勝利後にはウェアを引き裂いて喜びをあらわにしたジョコビッチ。その姿はスタン・ワウリンカ(スイス/元3位/現159位)との5時間2分の死闘を制した2013年全豪オープン4回戦を想起させた。今年9月に家族で移住したアテネで記録ずくめの優勝を手にした38歳は、オンコートインタビューで「3時間、本当にすごい戦いだった。肉体的に厳しかった」と試合を振り返り、準優勝のムゼッティを称えながら次のように語った。
「ロレンツォは本当に良いプレーをした。勝敗はどちらに転んでもおかしくなかった。素晴らしいパフォーマンスを見せた彼を祝福したい。この試合を勝ち切った自分をとても誇りに思う」
一方敗れたムゼッティは今大会優勝で本日9日開幕のシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)への出場権を自力で獲得できる状況にあったが、惜しくもあと一歩届かず。これでトリノへの望みは絶たれたかに思われた。
ところが試合後、ジョコビッチが自身の公式インスタグラム(@djokernole)のストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)を通じ、フェデラーに並ぶ史上最多タイの18度目の出場が決まっていたファイナルズの欠場を発表。ATP(男子プロテニス協会)公式サイトによれば、欠場の理由は「肩の負傷」とされている。これによりムゼッティの繰り上がりでの最終戦初出場が確定した。
文●中村光佑
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