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海外テニス

練習中のケガで全仏OPを棄権した新鋭ブロックス。コーチは大会側の安全管理不備を問うて法的措置を検討<SMASH>

中村光佑

2026.05.28

全仏1回戦を順調に突破したブロックスだったが、練習中のケガにより棄権を余儀なくされ、今後の対応が注目される。(C)Getty Images

全仏1回戦を順調に突破したブロックスだったが、練習中のケガにより棄権を余儀なくされ、今後の対応が注目される。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「全仏オープン」で、ベルギー人男子選手アレクサンダー・ブロックス(現世界ランキング37位)が練習中に足首を負傷し、試合前棄権を余儀なくされた件を受け、同選手の陣営が大会側に損害賠償を求める法的措置を検討していることが明らかになった。

 今大会にノーシードで参戦した21歳のブロックスは、現地5月25日に実施された1回戦で予選勝者のコールマン・ウォン(台湾/現109位)に6-3、6-4、6-2で快勝。ところが27日に予定されていたアレックス・デミノー(オーストラリア/同7位)との2回戦を前に棄権を表明し、大会を去ることとなった。

 冒頭の通り、リタイアの理由は足首の負傷。しかし、その背景には大会側の安全管理の不備があったとみられており、波紋が広がっている。『UBITENNIS』や『Punto de Break』などの海外報道によれば、26日に公式練習会場のジャン・ブーアン・クラブで行なった練習で、コート後方に丸めた状態で放置されていた防水カバー(雨天時にコートを覆うシート)に足を取られ、その際に同箇所を痛めたという。

 その後、ブロックスは棄権の旨を自身の公式インスタグラム(@alexblockx)で報告。当初の投稿では上記のカバーについて「本当に必要なのか」と疑問を呈する内容が含まれていたとのことだが、程なくして投稿が編集され、該当部分は削除されたという。その詳細については明らかになっていないものの、大会側からブロックスに対する何らかの働きかけがあったのではないかとの憶測も広がっている。
 
 編集後の投稿で、ブロックスは無念の心境をこう綴った。

「残念ながら、今日の練習中に足首をひねってしまい、その際に“パキッ”という音が聞こえました。そのため、本当に楽しみにしていた明日の試合を棄権することになりました。とても悔しいですが、前を向いていきたいと思います」

 今回の出来事を受け、ブロックスのコーチを務めるルーベン・ベメルマンズ氏は、米『The Athletic』のインタビューで大会側への法的措置に踏み切る可能性を示唆。また、多くの選手が使用する練習場に防水カバーが無造作に置かれていたことにも疑問を呈している。

「少なくとも、『後方のカバーに注意』といった警告表示はなかった。私自身はあんな場所にカバーを置いておく必要があるとは思えない。そもそも練習コートは非常に狭く、後方のスペースもほとんどない。だから私の考えでは、地面に置く以外の解決策が必要だと思う」

 ブロックスは前哨戦の「マドリード・オープン」で3人のトップ20選手を破って四大大会に次ぐマスターズ1000で初のベスト4入りを果たし、直後の同カテゴリー大会「イタリア国際」でも3回戦へ進出。昨年の同時期に140位台だったランキングも今月初めには自己最高の36位を記録するなど、勢いに乗っていた。それだけに、今回のアクシデントは本人のみならず、チームにとっても受け入れ難いものに違いない。

文●中村光佑

【画像】カバーの件には触れず、ケガによる棄権を報告したブロックスの編集後のSNS画面

【画像】ブロックスをはじめ「全仏オープン2026」を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト!

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