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「本当に苦しかった」世界王者シナーが体調を崩して無念の全仏OP2回戦敗退!「状況はどんどん悪くなった」<SMASH>

中村光佑

2026.05.29

2セットを奪いこのまま勝ち切ると思われたシナーだったが、時間の経過とともに体力を失い3時間半に及ぶフルセットの末に敗れた。(C)Getty Images

 現地5月28日に行なわれたテニス四大大会「全仏オープン」の男子シングルス2回戦で、優勝候補大本命とみられていた世界ランキング1位のヤニック・シナー(イタリア)が、ノーシードで同56位のホアン・マヌエル・セルンドロ(アルゼンチン)に6-3、6-2、5-7、1-6、1-6で敗れる大波乱が起きた。

 昨年11月のパリから先日のローマまで、四大大会に次ぐグレードのマスターズ1000を6大会連続で制覇し、史上最年少での"キャリアゴールデンマスターズ"も達成した24歳のシナー。"生涯グランドスラム"(全四大大会制覇)達成が懸かっていた今大会も、頂点に向けて視界は完全に開けているように見えた。

 この試合もシナーが第1、2セットを難なく奪い、第3セットも5-1と大きくリード。早々に勝利まであと1ゲームと迫り、誰もがストレート勝ちを確信していた。

 しかしここから24歳の様子が急変する。ここ何日もフランス国内を襲う30度超えの猛烈な暑さの中、シナーの動きが目に見えて鈍り、ストローク戦でもミスを連発。途中18ポイント連取を許すなど精彩を欠き、2度のブレークバックを許して追いつかれる。第10ゲームでは0-40と3本のブレークポイントを握られたところで吐き気を訴えてメディカルタイムアウトを取り、応急処置を経てプレーを続行したが、状態は改善せず第3セットを失った。

 その後もシナーは本来の動きを取り戻せず。第4セットで2度、ファイナルセットで3度のブレークを喫し、3時間36分でまさかの2回戦敗退となった。

 一体何が起きたのか? 試合後の記者会見でシナーは「暑さや天候が原因ではなく、ただただ自分の体調に問題があった」と前置きし、次のように詳細を説明している。
 
「かなり強いめまいを感じて、本当に苦しかったし、エネルギーもかなり低い状態だった。第4セットは体力を少しでも回復させようと流す感じでプレーしたけど、第5セットのサービスをキープできなかったことで、状況はどんどん悪くなった。最後のサービスゲームも何とか頑張ろうとはしたけど、体力が残っていなかった」

「今朝起きた時から体調があまり良くなくて、とにかくポイントを短く終わらせようとしていた。序盤は本当に良いショットが打てていたけど、その後で突然"壁にぶつかった"ような感じになった。それが全てだ」

 それでも敗戦の言い訳はせず、2セットダウンから大逆転勝利を収めたセルンドロを素直に称えた。「彼を祝福したい。特に終盤は本当に安定したプレーをしていたし、彼の勝利を軽視したくはない。今日は自分の日ではなかったのだと思う」

 この結果、シナーは優勝した今年3月の「BNPパリバ・オープン」(ハードコート/ATP1000)から続いていたマッチ連勝記録も30でストップ。その"蓄積疲労"が大きく影響した可能性は否めないが、本人はすでに前を向いている。最後には「クレーシーズン全体を振り返れば、本当に素晴らしかった」と振り返りつつ、タイトル防衛が懸かる次の四大大会「ウインブルドン」(6月29日~7月12日/イギリス・ロンドン/芝コート)へ向け、「何が悪かったのかを整理したい」と先を見据えた。

文●中村光佑

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【動画】世界王者シナーがまさかの失速で逆転負けを喫した「全仏オープン」2回戦ハイライトと試合中の苦しそうな様子