海外テニス

最終セット5-0リードから痛恨の逆転負け…元全豪女王キーズが明かした深刻な苦悩「本当に怖くなってラケットを振れない」<SMASH>

中村光佑

2026.09.07

全米OP3回戦でジェン・チンウェンからあと1ゲームで勝利をつかめるところまで迫ったキーズがまさかの逆転負け。試合後には苦しい胸の内を明かした。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「全米オープン」の女子シングルスでベスト16進出を逃した元世界ランキング5位のマディソン・キーズ(アメリカ/現24位)が、3回戦敗退後の記者会見で最近抱えている苦悩を赤裸々に明かした。

 今大会に第22シードで出場した31歳のキーズは、現地9月5日に行なわれた3回戦で予選勝者の元4位ジェン・チンウェン(中国/同121位)と対戦。1セットずつを取り合って迎えたファイナルセットではキーズが5-0と大幅リードを奪い、勝利まであと1ゲームに迫った。しかしそこからまさかの7ゲーム連取を許して5-7。2時間28分で痛恨の逆転負けを喫した。

 会見でキーズは、終盤に崩れた際の心境について「すごくいい形でリードできたのに、その後から本当に怖くなってしまって、ラケットを振れないような感覚になった」と告白。勝利を目前にして突如襲われた恐怖心が、ショッキングな敗戦につながったことを明かした。

 昨季は全豪オープンでの四大大会シングルス初優勝を含む2タイトルを獲得し、通算38勝15敗という成績を残したキーズ。今季も6月の「レクサス・イーストボーン・オープン」(芝コート/WTA250)でツアー11勝目を飾り、ここまで35勝15敗と決して戦績が悪いわけではない。
 
 それにもかかわらず本人は現在の状態に決して心地よさを感じていない様子。「今はテニスをプレーすること自体が本当に難しく感じられる」とも吐露した31歳は、そうした苦悩を以前から抱えていたと明かし、現状を打開するためには何らかの変化が必要だとの認識を示した。

「もうしばらくの間、ずっと苦しんでいるような気がする。きっと周囲にも私が少し苦しんでいるのはわかっていたと思うけど、自分の中では、おそらく外から見える以上にずっと大きなものに感じていた」

「楽に感じられる時もあれば、そうでない時もあるけど、今大会は特につらい結果になってしまった。それだけこの大会を大切に思っているから。ただ今の状況は、以前から積み重なってきたものだと思う。ずっと先延ばしにしてきたけど、もう実際に何か手を打たなければならない段階に来ている」

 あと一歩のところですり抜けていった勝利――。キーズの悔しさは計り知れないが、苦しい時こそ四大大会女王の真骨頂が問われる。ここからどのような変化を模索していくのか、その一挙手一投足に注目しよう。

文●中村光佑

【動画】キーズVSジェン・チンウェンの「全米オープン」3回戦ハイライト!

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