プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は高校時代にITFツアーで優勝し、プロ転向して2年の20歳、西村佳世選手の2回目だ。バックハンドリターンについて教えてくれた。
* * *
リターンは基本的に下がらずに、サービスのタイミングに合わせて返します。まずはミスせずコートに入れることを一番に考え、叩ける時は叩こうという意識です。
これは多分1stサービスに対するリターンです。私は1stでも左足がぎりぎりベースラインにかかるかかからないくらい前に立ちます(写真1コマ目)。もともとはもっと後ろでしたが、丸山コーチ(※23年から師事している丸山淳一氏)から先にどんどん攻撃するように言われ、テンポを早くするために前で構えるようになりました。
2コマ目ではスプリットステップを少し後ろに跳んでいますが、これは相手のサービスが強そうなので、そうしたのだと思います。何が何でも前というのではなく、サービスに応じて調整していますね。
技術的に意識していることは、まずテイクバックを普段より早くすること。これはアドサイドのワイドサービスなので、軸足として左足を決めるまでに、テイクバックも済ませるのが目安です(5コマ目)。
リターンでは相手のボールが速いので、2ndは別として、オープンスタンスが多くなります。スプリットステップを着地したら、右足を小さく動かし(4コマ目)、左足を決める(5コマ目)。そうするとその左足に乗ってすぐに打ちにいけます(6コマ目)。
テイクバックはちょっと大きめですが、私は遠心力を使ってボールを飛ばすタイプなので、コンパクトに引くと飛ばないんです。今はまだ筋力がないため、小さく引くより早く引くことを心掛けています。今後は徐々にコンパクトにしていきたいですね。
打点は少し引きつけるのがポイントです(7コマ目)。オープンスタンスでタイミングを上げるのは結構難しいので、まず返すことを考えると、一拍タメてボールを引きつけた方が正確に打てます。その上で最後まで振り切るのは普段のストロークと一緒です。
打ち終わりは土台をしっかり保つことが大切です。体勢が崩れると次のボールを追うのが遅れ、オープンコートに決められてしまいます。
そこで私が意識して使っているのが「モーグルステップ」というフットワークです。横に跳びながらボールを打ったら(7~8コマ目)、タタンというリズムで右足(9コマ目)、左足(10コマ目)の順に着地します。そうすると左足を踏ん張ってすぐに戻れるので、時間のロスがありません。
【プロフィール】西村佳世/にしむらかよ
2006年6月11日、兵庫県生まれ。156cm、右利き。親和女子高2年時の23年に並みいるプロを退け全日本室内を制覇。24年には富山W15でITF初優勝を飾り、国内ランクを25位まで上げて、8月にプロ転向した。25年末にもニュージーランドのW15で優勝。小柄ながら伸びのある強打と頭脳的な配球で世界に挑む日本女子期待の20歳。安藤証券所属。
構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2025年5月号より再編集
【連続写真】強いサービスに対応した西村佳世の両手バックリターン『30コマの超分解写真』
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リターンは基本的に下がらずに、サービスのタイミングに合わせて返します。まずはミスせずコートに入れることを一番に考え、叩ける時は叩こうという意識です。
これは多分1stサービスに対するリターンです。私は1stでも左足がぎりぎりベースラインにかかるかかからないくらい前に立ちます(写真1コマ目)。もともとはもっと後ろでしたが、丸山コーチ(※23年から師事している丸山淳一氏)から先にどんどん攻撃するように言われ、テンポを早くするために前で構えるようになりました。
2コマ目ではスプリットステップを少し後ろに跳んでいますが、これは相手のサービスが強そうなので、そうしたのだと思います。何が何でも前というのではなく、サービスに応じて調整していますね。
技術的に意識していることは、まずテイクバックを普段より早くすること。これはアドサイドのワイドサービスなので、軸足として左足を決めるまでに、テイクバックも済ませるのが目安です(5コマ目)。
リターンでは相手のボールが速いので、2ndは別として、オープンスタンスが多くなります。スプリットステップを着地したら、右足を小さく動かし(4コマ目)、左足を決める(5コマ目)。そうするとその左足に乗ってすぐに打ちにいけます(6コマ目)。
テイクバックはちょっと大きめですが、私は遠心力を使ってボールを飛ばすタイプなので、コンパクトに引くと飛ばないんです。今はまだ筋力がないため、小さく引くより早く引くことを心掛けています。今後は徐々にコンパクトにしていきたいですね。
打点は少し引きつけるのがポイントです(7コマ目)。オープンスタンスでタイミングを上げるのは結構難しいので、まず返すことを考えると、一拍タメてボールを引きつけた方が正確に打てます。その上で最後まで振り切るのは普段のストロークと一緒です。
打ち終わりは土台をしっかり保つことが大切です。体勢が崩れると次のボールを追うのが遅れ、オープンコートに決められてしまいます。
そこで私が意識して使っているのが「モーグルステップ」というフットワークです。横に跳びながらボールを打ったら(7~8コマ目)、タタンというリズムで右足(9コマ目)、左足(10コマ目)の順に着地します。そうすると左足を踏ん張ってすぐに戻れるので、時間のロスがありません。
【プロフィール】西村佳世/にしむらかよ
2006年6月11日、兵庫県生まれ。156cm、右利き。親和女子高2年時の23年に並みいるプロを退け全日本室内を制覇。24年には富山W15でITF初優勝を飾り、国内ランクを25位まで上げて、8月にプロ転向した。25年末にもニュージーランドのW15で優勝。小柄ながら伸びのある強打と頭脳的な配球で世界に挑む日本女子期待の20歳。安藤証券所属。
構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2025年5月号より再編集
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