先のテニス四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)で右手首のケガから約4カ月半ぶりに実戦に復帰し、男子シングルスベスト8に進出した世界ランキング3位のカルロス・アルカラス(スペイン/23歳)。大会期間中には、今後はシーズン途中に1~2カ月程度の長期休養を設ける意向を明かしていたが、これに名将パトリック・ムラトグル氏(フランス/56歳)が自身の見解を示している。
前年覇者として大会に臨んだ23歳のアルカラスは、ブランクの影響をものともしないプレーで順調に勝ち上がり、2年連続5度目の8強入り。しかし準々決勝では地元勢ベン・シェルトン(アメリカ/現4位)にフルセットで敗れ、大会連覇を逃した。
そのアルカラスは2回戦後の会見で、年々過密化するツアースケジュールに言及。「今後は何度かまとまった休養を取るつもりだ」とし、「シーズン中に1~2カ月程度の休みを取って、幾つかの大会を欠場することになると思う。正直なところ、全ての大会に出るのは不可能だから」とも口にしていた。
現状ATP(男子プロテニス協会)の規定では、トップ選手は原則としてマスターズ1000の8大会に加え、ATP500の4大会への出場が求められており、年間を通じて数多くの大会を転戦する必要がある。しかも近年は多くのマスターズ1000が12日間開催に長期化しており、これに四大大会への出場も重なると、選手にかかる負担は決して小さくない。
しかし、セレナ・ウィリアムズ(アメリカ)や大坂なおみ(日本)ら複数の元世界女王を指導した経験を持つムラトグル氏は、ビジネス特化型SNS『LinkedIn』を通じ、アルカラスのような年齢の選手は十分な実戦経験を積むべきとの持論を展開した。
「彼はまだ若い。若いうちはプレーするべきだ。もちろんプレーする気分になれないことはあるだろうし、それ自体は理解できる。ただ、そうした気持ちとうまく向き合っていくことは重要だ。なぜならカルロスは、気持ちが乗っている時こそ彼らしくいられるからだ」
また同氏は「最高の状態にある時の彼は、おそらく世界最高の選手だ」と評しつつ、さらなる成長や四大大会に向けたコンディション作りのためにも「彼には試合経験が不可欠だ」とし、一定の試合数をこなす必要性を指摘。「十分な試合数をこなしつつも、消耗しきるほど多くはプレーしない。そのバランスは非常に微妙なもので、カルロス自身が見出さなければならない」と続けた。
そして今季残りのスケジュールについては、次のように主張した。
「毎週プレーすべきだと言っているわけではないが、少なくとも大きな大会には出るべきだ。アジアで少なくとも2大会、室内ハードでも2大会には出場してほしい。そして、それらの大会で優勝を目指してほしい」
次戦はタイトル防衛が懸かる「木下グループ ジャパンオープン」(日本・東京/ATP500)への出場を予定しているアルカラス。今後どんなスケジュールでツアーを戦っていくのか注目される。
文●中村光佑
【画像】アルカラスをはじめ、全米オープン2026で躍動した男子トップ選手たちの厳選フォト!
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前年覇者として大会に臨んだ23歳のアルカラスは、ブランクの影響をものともしないプレーで順調に勝ち上がり、2年連続5度目の8強入り。しかし準々決勝では地元勢ベン・シェルトン(アメリカ/現4位)にフルセットで敗れ、大会連覇を逃した。
そのアルカラスは2回戦後の会見で、年々過密化するツアースケジュールに言及。「今後は何度かまとまった休養を取るつもりだ」とし、「シーズン中に1~2カ月程度の休みを取って、幾つかの大会を欠場することになると思う。正直なところ、全ての大会に出るのは不可能だから」とも口にしていた。
現状ATP(男子プロテニス協会)の規定では、トップ選手は原則としてマスターズ1000の8大会に加え、ATP500の4大会への出場が求められており、年間を通じて数多くの大会を転戦する必要がある。しかも近年は多くのマスターズ1000が12日間開催に長期化しており、これに四大大会への出場も重なると、選手にかかる負担は決して小さくない。
しかし、セレナ・ウィリアムズ(アメリカ)や大坂なおみ(日本)ら複数の元世界女王を指導した経験を持つムラトグル氏は、ビジネス特化型SNS『LinkedIn』を通じ、アルカラスのような年齢の選手は十分な実戦経験を積むべきとの持論を展開した。
「彼はまだ若い。若いうちはプレーするべきだ。もちろんプレーする気分になれないことはあるだろうし、それ自体は理解できる。ただ、そうした気持ちとうまく向き合っていくことは重要だ。なぜならカルロスは、気持ちが乗っている時こそ彼らしくいられるからだ」
また同氏は「最高の状態にある時の彼は、おそらく世界最高の選手だ」と評しつつ、さらなる成長や四大大会に向けたコンディション作りのためにも「彼には試合経験が不可欠だ」とし、一定の試合数をこなす必要性を指摘。「十分な試合数をこなしつつも、消耗しきるほど多くはプレーしない。そのバランスは非常に微妙なもので、カルロス自身が見出さなければならない」と続けた。
そして今季残りのスケジュールについては、次のように主張した。
「毎週プレーすべきだと言っているわけではないが、少なくとも大きな大会には出るべきだ。アジアで少なくとも2大会、室内ハードでも2大会には出場してほしい。そして、それらの大会で優勝を目指してほしい」
次戦はタイトル防衛が懸かる「木下グループ ジャパンオープン」(日本・東京/ATP500)への出場を予定しているアルカラス。今後どんなスケジュールでツアーを戦っていくのか注目される。
文●中村光佑
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