海外テニス

上海マスターズで快進撃の坂本怜が明かした憧れの先輩・錦織圭からの助言「もっと思い切りボールを打て!」<SMASH>

中村光佑

2026.10.11

上海マスターズで予選を勝ち抜き、本戦2回戦ではルブレフから金星を挙げた坂本(右)。かつて錦織(左)から受けたアドバイスと、憧れの先輩への思いを語った。写真:滝川敏之、鈴木颯太郎

 現在開催中の男子テニスツアー公式戦「ロレックス上海マスターズ」(10月7日~18日/中国・上海/ハードコート/ATP1000)に出場している世界ランキング137位の坂本怜(20歳)が、ATP(男子プロテニス協会)の公式インタビューで先日現役を引退した錦織圭(36歳/元4位)からかつて受けた助言を明かすとともに、憧れの先輩への思いを語った。

 2024年の「全豪オープン」ジュニア覇者である坂本は、今季着実に成長を遂げている。3月の「マイアミ・オープン」(アメリカ/ハード/ATP1000)でツアー本戦初勝利を挙げると、8月の「全米オープン」(ハード)では予選決勝で錦織を破り、本戦でも四大大会初勝利をマークした。

 さらに今大会では予選を突破し、本戦1回戦でマルコ・トルンゲリッティ(アルゼンチン/現90位)、2回戦で元世界5位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア/同23位)を破り、四大大会に次ぐグレードを誇るマスターズ1000で自身初となる3回戦進出を達成。2試合で計56本ものウイナーを記録するなど、攻撃的なテニスで快進撃を続けている。

 そんな坂本は今回のインタビューで、16歳の頃に錦織から受けた助言を明かしている。

「錦織さんが『もっと思い切りボールを打て!』と言ってくれたんです。当時の僕は少し消極的なプレーをしすぎていたのかもしれません。彼はあまり多くを語りませんが、言葉を選んで、本当に大切なことを的確に伝えてくれます」
 
 その上で錦織への敬意をこう口にする。「彼はテニス選手としても、1人の人間としても、最も大きな影響を与えてくれた人です。引退してしまうのは寂しいですが、これからもずっと僕のアイドルです」

 また、坂本は錦織が若くして日本を離れ、アメリカのIMGアカデミーを拠点に活動したことにも刺激を受けたという。自身もジュニア時代を同アカデミーで過ごしており、「僕も日本が大好きですが、同時に居心地が良すぎると感じています。将来的にはヨーロッパなど、日本以外の場所に拠点を移したいと考えています」と今後の展望を明かした。

 坂本は錦織からのアドバイスに加え、昨季開幕前から指導を受けるイタリア人コーチ、フェデリコ・リッチ氏の存在も成長の要因に挙げた。特に精神面での成長を実感しており、「以前は試合を投げ出してしまうことがよくありましたが、今は最後まで戦い抜くようになりました」と自身の変化を語っている。

 そして上海での快進撃については「ものすごく自信になっています」とコメント。一方で「今週は自分でも信じられないくらい良いプレーができていますが、トップ選手たちにとっては、それが日常的に発揮している平均的なレベルにすぎません」とも語り、一層の成長への意欲をのぞかせた。

 現地11日の第2試合に組まれている上海3回戦では、世界9位のアレックス・デミノー(オーストラリア)との大一番に臨む坂本。憧れの錦織から受け継いだ教えを胸に、さらなる躍進を目指す。

文●中村光佑

【動画】坂本がルブレフに金星を挙げた上海マスターズ2回戦ハイライト!

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