有明テニスの森で開催中の、女子テニス国際大会「東レ パンパシフィックオープン」。10月28日にはダブルス1回戦が行なわれ、加藤未唯/チャン・ハオチン組(日本/台湾)がリュドミラ・サムソノワ/ユリア・プチンツェワ組(ロシア/カザフスタン)と対戦。攻守で息の合ったプレーを見せた加藤/チャンが6-3、6-1で快勝した。
身長155センチの加藤の小柄な身体が宙を舞い、ボレーやスマッシュを次々に叩き込む。175センチの長身のチャンは、コート後方から低い軌道のショットを打ち込みつつ、ロブやスライスで相手の陣形を揺さぶる。サムソノワの強打やプチンツェワの技巧を、日台ペアの連携が上回った。
会場で2番目に大きなショーコートには、多くの観客が詰め掛けた。自身もプレーするテニス愛好家も多いのだろう。「勉強になるね」「やっぱりダブルスは見るの楽しいね」。客席からは、そんな声も聞こえてきた。
個々の技術は高いものの、ダブルスでは自分たちの方が上との自信と矜持が、加藤にはあっただろう。「相手が、こちらのセカンドサービスを叩いてくるのはわかっていたので、スピードを落としてでもファーストを入れることを意識した。自分たちのリターンの時は、相手の前衛はあまり動いてこないので、幅広く打ち分けることができた」
試合後のこの言葉を裏付けるように、相手のスタイルを分析した上で、コートを広く使い相手の長所を封じてみせた。
全仏オープン混合ダブルス優勝に、全豪オープン女子ダブルスベスト4などの実績を持つ加藤を含め、彼女と同世代の日本女子にはダブルスで活躍する選手が多い。加藤と同期の穂積絵莉と二宮真琴は、2人で組んで全仏女子ダブルスで決勝進出を果たしている。
加藤たちより7歳年長の青山修子は、38歳の今もなお日本ダブルスの第一人者だ。その青山と長くパートナーを組んだ28歳の柴原瑛菜も、ダブルスで11のツアータイトルを手にしている。
ただ、下の世代に目を向けると、今はグランドスラムに出られるダブルスランキングの選手はいない。今大会のダブルスに主催者推薦枠で出場した清水綾乃と小堀桃子も、28歳。なお2人は1回戦で、マヤ・ジョイント/ストーム・ハンター組(オーストラリア)に敗れた。
加藤たちのジュニア時代は、オリンピックの金メダル獲得を目標に掲げた『Gプロジェクト』が発足し、ダブルス強化にも力を入れていた時期。「私たちの世代はラッキーなことに、ダブルスを教えてもらえる環境があった」と加藤が振り返る。ただ以降はそのシステムも途絶え、ダブルスをやる選手も少なくなった。
「私たちの代が引退しちゃったら、後が続かないのは悲しいなと思う。私も関西が拠点なので、東京にいる選手たちと交流を持つのも難しいんですが...。(青山)修子さんを見てもわかる通り、小柄な私たちでもダブルスではトップに行けることは証明されている。ダブルスをやる選手も、もっと出てきてもいいんじゃないかなと思う」
その思いを伝えるためにも、より多くの勝利をつかみにいく。
取材・文●内田暁
【画像】ストレートで勝利した加藤未唯&チャン・ハオチン組が東レPPO女子ダブルス準々決勝進出!
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身長155センチの加藤の小柄な身体が宙を舞い、ボレーやスマッシュを次々に叩き込む。175センチの長身のチャンは、コート後方から低い軌道のショットを打ち込みつつ、ロブやスライスで相手の陣形を揺さぶる。サムソノワの強打やプチンツェワの技巧を、日台ペアの連携が上回った。
会場で2番目に大きなショーコートには、多くの観客が詰め掛けた。自身もプレーするテニス愛好家も多いのだろう。「勉強になるね」「やっぱりダブルスは見るの楽しいね」。客席からは、そんな声も聞こえてきた。
個々の技術は高いものの、ダブルスでは自分たちの方が上との自信と矜持が、加藤にはあっただろう。「相手が、こちらのセカンドサービスを叩いてくるのはわかっていたので、スピードを落としてでもファーストを入れることを意識した。自分たちのリターンの時は、相手の前衛はあまり動いてこないので、幅広く打ち分けることができた」
試合後のこの言葉を裏付けるように、相手のスタイルを分析した上で、コートを広く使い相手の長所を封じてみせた。
全仏オープン混合ダブルス優勝に、全豪オープン女子ダブルスベスト4などの実績を持つ加藤を含め、彼女と同世代の日本女子にはダブルスで活躍する選手が多い。加藤と同期の穂積絵莉と二宮真琴は、2人で組んで全仏女子ダブルスで決勝進出を果たしている。
加藤たちより7歳年長の青山修子は、38歳の今もなお日本ダブルスの第一人者だ。その青山と長くパートナーを組んだ28歳の柴原瑛菜も、ダブルスで11のツアータイトルを手にしている。
ただ、下の世代に目を向けると、今はグランドスラムに出られるダブルスランキングの選手はいない。今大会のダブルスに主催者推薦枠で出場した清水綾乃と小堀桃子も、28歳。なお2人は1回戦で、マヤ・ジョイント/ストーム・ハンター組(オーストラリア)に敗れた。
加藤たちのジュニア時代は、オリンピックの金メダル獲得を目標に掲げた『Gプロジェクト』が発足し、ダブルス強化にも力を入れていた時期。「私たちの世代はラッキーなことに、ダブルスを教えてもらえる環境があった」と加藤が振り返る。ただ以降はそのシステムも途絶え、ダブルスをやる選手も少なくなった。
「私たちの代が引退しちゃったら、後が続かないのは悲しいなと思う。私も関西が拠点なので、東京にいる選手たちと交流を持つのも難しいんですが...。(青山)修子さんを見てもわかる通り、小柄な私たちでもダブルスではトップに行けることは証明されている。ダブルスをやる選手も、もっと出てきてもいいんじゃないかなと思う」
その思いを伝えるためにも、より多くの勝利をつかみにいく。
取材・文●内田暁
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