テニスにおいて、もっとも頻出するラリーの長さとは、いったい何本だろうか? サーブとリターンで2本とすると、3本か、4本か、それとも5本か……。観戦派もプレー派も、普段はあまり考えたことがないであろう問いかけが、ATP公式サイトで検証されている。
サンプルとなったのは、昨年のATPファイナル王者であるステファノス・チチパスの試合。昨年秋に開催された北京大会決勝のドミニク・ティーム戦から、今年2月のドバイ大会準々決勝のヤンレナドード・ストルフ戦までの10試合からデータを取ったという。
最初に確認すると、テニスのラリーの長さは、ラケットでボールを打つ回数ではなく、ボールがコートに着地するごとにカウントする。例えば「2ショット」ラリーなら、サーブイン、リターンウイナー。あるいは、サーブイン、リターンイン、そしてエラー。また「0ショット」ラリーとはダブルフォールトを意味する。
記事よると、チチパスとその対戦相手は、総ポイントの3割近くを「1ショット」ラリーで決していた。もちろん、サービスエースもあれば、リターンエラーもあり、次に頻度の高かった「3ショット」ラリー(15.8%の確率で発生)の倍近くに上った。
1ショットのラリーが最も多いのであれば、次に多いのは2ショットとなりそうなものだが、実際には3ショットと5ショットが続いている。サービスはラリーの開始時に強力な力を発揮するため、3打目と5打目はリターナーから弱いボールが返ってくることが多い、ということだろう。当然ながら、サーバーは奇数回のラリーにしか勝てず、リターナーは偶数回のラリーにしか勝てない。
●ラリーの長さごとの出現回数
評価 ラリーの長さ 回数 割合
1 1ショット 458 29.8%
2 3ショット 243 15.8%
3 5ショット 153 10.0%
4 2ショット 151 9.8%
5 4ショット 123 8.0%
6 7ショット 88 5.7%
7 6ショット 65 4.2%
8 8ショット 48 3.1%
9 0ショット 40 2.6%
10 11ショット 40 2.6%
11 9ショット 36 2.3%
12 10ショット 32 2.1%
13 15以上のショット 26 1.7%
14 12ショット 15 1.0%
15 13ショット 13 0.8%
16 14ショット 6 0.4%
合計/割合 1,537 100.0%
上記の表で興味深いのは、割合が2桁に達したのが、1ショット(29.8%)、3ショット(15.8%)、5ショット(10.0%)の3種だけだということ。この数字から、現代の男子テニス界において、どれほどサービスが重要なショットであるかがうかがえる。そして、サービスゲームをブレークされるということが、どれほどピンチを招くかということも明らかだ。記事では、「これらは選手が練習コートに足を踏み入れる際、最も注力すべきことのロードマップと言えるかもしれません」と締めくくっている。あなたの磨くべきテーマは決まっただろうか。
【データを取ったチチパスの10試合】
大会 対戦相手 勝敗 スコア
2020ドバイ ストルフ 勝 4-6,6-4,6-4
2020マルセイユ オジェ-アリアシアム 勝 6-3,6-4
2020ロッテルダム ベデネ 敗 7-5,6-4
2019ファイナルズ ティーム 勝 6-7(6),6-2,7-6
2019パリ ジョコビッチ 敗 6-1,6-2
2019パリ デミノー 勝 6-3,6-4
2019上海 ジョコビッチ 勝 3-6,7-5,6-3
2019上海 フルカチ 勝 7-5,36,7-6(5)
2019上海 オジェ-アリアシアム 勝 7-6(3),7-6(3)
2019北京 ティーム 敗 3-6,6-4,6-1
構成●スマッシュ編集部
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サンプルとなったのは、昨年のATPファイナル王者であるステファノス・チチパスの試合。昨年秋に開催された北京大会決勝のドミニク・ティーム戦から、今年2月のドバイ大会準々決勝のヤンレナドード・ストルフ戦までの10試合からデータを取ったという。
最初に確認すると、テニスのラリーの長さは、ラケットでボールを打つ回数ではなく、ボールがコートに着地するごとにカウントする。例えば「2ショット」ラリーなら、サーブイン、リターンウイナー。あるいは、サーブイン、リターンイン、そしてエラー。また「0ショット」ラリーとはダブルフォールトを意味する。
記事よると、チチパスとその対戦相手は、総ポイントの3割近くを「1ショット」ラリーで決していた。もちろん、サービスエースもあれば、リターンエラーもあり、次に頻度の高かった「3ショット」ラリー(15.8%の確率で発生)の倍近くに上った。
1ショットのラリーが最も多いのであれば、次に多いのは2ショットとなりそうなものだが、実際には3ショットと5ショットが続いている。サービスはラリーの開始時に強力な力を発揮するため、3打目と5打目はリターナーから弱いボールが返ってくることが多い、ということだろう。当然ながら、サーバーは奇数回のラリーにしか勝てず、リターナーは偶数回のラリーにしか勝てない。
●ラリーの長さごとの出現回数
評価 ラリーの長さ 回数 割合
1 1ショット 458 29.8%
2 3ショット 243 15.8%
3 5ショット 153 10.0%
4 2ショット 151 9.8%
5 4ショット 123 8.0%
6 7ショット 88 5.7%
7 6ショット 65 4.2%
8 8ショット 48 3.1%
9 0ショット 40 2.6%
10 11ショット 40 2.6%
11 9ショット 36 2.3%
12 10ショット 32 2.1%
13 15以上のショット 26 1.7%
14 12ショット 15 1.0%
15 13ショット 13 0.8%
16 14ショット 6 0.4%
合計/割合 1,537 100.0%
上記の表で興味深いのは、割合が2桁に達したのが、1ショット(29.8%)、3ショット(15.8%)、5ショット(10.0%)の3種だけだということ。この数字から、現代の男子テニス界において、どれほどサービスが重要なショットであるかがうかがえる。そして、サービスゲームをブレークされるということが、どれほどピンチを招くかということも明らかだ。記事では、「これらは選手が練習コートに足を踏み入れる際、最も注力すべきことのロードマップと言えるかもしれません」と締めくくっている。あなたの磨くべきテーマは決まっただろうか。
【データを取ったチチパスの10試合】
大会 対戦相手 勝敗 スコア
2020ドバイ ストルフ 勝 4-6,6-4,6-4
2020マルセイユ オジェ-アリアシアム 勝 6-3,6-4
2020ロッテルダム ベデネ 敗 7-5,6-4
2019ファイナルズ ティーム 勝 6-7(6),6-2,7-6
2019パリ ジョコビッチ 敗 6-1,6-2
2019パリ デミノー 勝 6-3,6-4
2019上海 ジョコビッチ 勝 3-6,7-5,6-3
2019上海 フルカチ 勝 7-5,36,7-6(5)
2019上海 オジェ-アリアシアム 勝 7-6(3),7-6(3)
2019北京 ティーム 敗 3-6,6-4,6-1
構成●スマッシュ編集部
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