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レッスン

期待の若手シャポバロフ本人が語る、片手バックハンドを打つ時に気を付けていること【男子テニス】

スマッシュ編集部

2020.05.16

片手バックハンドについて詳しく説明してくれたシャポバロフ。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

片手バックハンドについて詳しく説明してくれたシャポバロフ。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 ATPランキング16位で、華やかなプレーでも人気のあるデニス・シャポバロフ21歳。彼の特徴の1つである片手バックハンドについて、打つ時に気を付けているポイントを教えてもらった。

「片手バックハンドは選手によって違い、ロジャー(フェデラー)、スタン(ワウリンカ)、僕もそれぞれ個性的なフォームや技術があるんだ。でも、重要な部分は同じかな」と前置きをしてから、説明してくれた。

「まずは、良い準備をすること。ラケットヘッドを立てて準備をしている。この段階では相手のボールがどれぐらいの高さになるかわからないけど、この形を作っておくと、低いボールも高いボールも打つことができるので、どんなボールが来るか判断した時に対応することができるんだ。そして、身体が横を向くぐらい肩を十分にターンさせてボールに入っていくことも大事だね」

 続いて、踏み込み足のつま先の方向について。「ボールに向かって足を出している。つま先が横向きだと、主に腕を使ったスイングだけでボールを運ぶことになる。特にアングルに打ちたい時など、つま先を前方向に向けることで、腕だけでなく、もっと全身を使って打てるようになるんだ」

 重要なインパクトについては、「僕はインパクトでは腕を伸ばすタイプ。そしてボールは身体の前で捉えている。と言ってもその後にパワーを出すためにフォロースルーもするから、すごく前と言うわけではないよ。でもボールの後ろに入って、コントロールできるところでボールを捉えている。このパーフェクトな距離感が大事」
 
 ボールをコントロールするためには、「ボールを捉えた後に、打ちたい方向に腕を伸ばしていく。身体が回り過ぎずに、横向きを保つことでコントロールを安定させるようにしているんだ。その後は、肩を回転させて、次のボールに対応できるように準備すること」

 最後にフォロースルーで大切になってくる非利き手の使い方。「アングルに打ちたい時は、腰付近に非利き手をキープしたままにしている。そうすると、身体は回転しやすくなる。深いボールを打ちたい時は、もっと後ろに持っていく。そうすれば、横向きを保てて、フォロースルーを長く取ることができるから」

 選手によってフォームは違うとは言うものの、重要なポイントを的確に説明してくれた。ここに挙げられた点を自分が実行できているか確認して、片手バックハンドをレベルアップさせよう。

解説●デニス・シャポバロフ/Denis Shapovalov(カナダ)
1999年4月15日生まれ。183cm、75kg、左利き、片手BH。ATP16位(2020年3月16付)。19年にストックホルムでツアー優勝。躍動感に溢れる攻撃的なプレーでファンを魅了する。使用ラケットとストリングはヨネックス『VCORE95』と『POLYTOUR STRIKE』

構成●スマッシュ編集部 撮影協力●ヨネックス(株)
※スマッシュ2020年1月号から抜粋・再編集

【PHOTO】シャポバロフの解説がよくわかる、ハイスピードカメラによる『超分解写真』を見てみよう!
 

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