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カギは足にあり! 若手有望株、清水悠太プロがライジングフォアハンドで意識しているコツ【プロが明かすテニス上達法】

スマッシュ編集部

2020.06.09

前に入り、肩の高さで叩いた清水悠太のライジングフォアハンド。18年全日本選手権より。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

前に入り、肩の高さで叩いた清水悠太のライジングフォアハンド。18年全日本選手権より。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 プロテニス選手は、目の覚めるようなスピードショットをいとも簡単にたたき込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回はナショナルメンバー(男子ユース)に名を連ねる21歳の清水悠太選手が、フォアハンドのコツを教えてくれた。

 清水選手は身長163センチと小柄だが、ライジング気味に高い打点から叩くフォアハンドを大きな武器にしている。

「フォアを前に入ってライジングで打つのは、コーチである父親に言われて、小さい頃から心掛けてきました。特に小学生とかは高いボールのラリーが多いですよね。それをコートの中に入って叩いたり、ドライブボレーできると有利ですから」

 具体的にはどんな練習メニューをこなしてきたのだろうか?
「メニューは、父親がスピンや浮いたボールを球出しして、自分が前に入って打つというシンプルなものです。ボールを落として打つことも大事ですが、それにライジングも組み入れたことで、相手のミス待ちでなく、自分でポイントを終わらせることができるようになりました」
 
 そうしてジュニアの頂点に立ち、高校卒業と同時にプロに転向した清水選手。ライジングフォアハンドは、プロの世界でも清水選手の攻撃の軸になっている。それを成功させるために技術的に意識しているのは、以下のようなことだ。

「僕が今、ライジングで重視しているポイントは『打点の高さ』です。自分の肩よりも高い所で打つのは結構難しくて、ミスにつながりやすくなります。だから僕は、できるだけ胸ぐらいから、上限を肩のラインまでに設定して打つようにしています(6コマ目参照)」

 そこで打つためには、フットワークがカギになるという。
「自分で細かいステップを使って動き(1~3コマ目参照)、ボールをその打点に呼び込むことがとても重要です」と清水プロ。

 ボールは来るものではなく、自分の方が動くもの――常にその意識を持つことが、ライジングをモノにする第一歩だ。

【プロフィール】清水悠太/しみずゆうた
1999年6月9日滋賀県生まれ。163cm、62kg、左利き。2017年世界スーパージュニア優勝、全米ジュニアダブルス準優勝などの成績を残し、18年にプロ転向。小柄ながらテンポの速い攻撃と俊敏な動きを武器に、すでにITFツアーで8勝を挙げている。19年全日本選手権準優勝。現在ATPランキング315位(3/16付)。三菱電機所属。

構成●スマッシュ編集部

※『スマッシュ』2019年5月号より再編集

【PHOTO】清水悠太のフォアハンド、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
 

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