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ホープ、綿貫陽介が「調子を崩した時に意識している」という両手バックのコツは?【プロが明かすテニス上達法】

スマッシュ編集部

2020.04.26

余計な動作をせずシンプルに面をぶつけていった綿貫陽介の両手打ちバックハンド。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

余計な動作をせずシンプルに面をぶつけていった綿貫陽介の両手打ちバックハンド。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 プロテニス選手は、目の覚めるようなスピードショットをいとも簡単にたたき込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ自身に明かしてもらおう。「ポスト錦織」の呼び声も高い綿貫陽介プロが、両手打ちバックハンドのコツを教えてくれた。

 以前はバックハンドが苦手だったという綿貫プロ。「15歳ぐらいまでミスばかりでした。フォアは少々フォームが乱れても打てますが、バックも同じようなつもりで打っていたせいです。スピンをかけようとして手首を使いすぎたり、肩が上下動したり、足を雑に運んだりと、色々と余計なことをしてミスが多かったんです」という。

 では、どうして今のように正確かつ強力になり得たのだろうか?

「修正するために心掛けたのは、まずフットワークを丁寧にすること。そしてラケットを引いた後、上げたり下げたりせず、ボールに対して真っすぐ当てにいくことです」
 
 ラケットを真っすぐ用意し、真っすぐ出すことで、自然に当たりが良くなるという。

「ガツンとした厚い感じでもなく、薄いスライスみたいなのでもなく、フラット気味の奇麗な当たりになるので、左手でギュッとボールをつかみながら、相手コートに押し込むことができます。すると、イメージ的に“ボールを捉える幅”を広げることができるんです」

 綿貫プロは、意識して強打しているつもりはなく、コントロールできるスピードで打っているそうだ。それでも球威が出るのは、この当て方がカギになっている。

「真っすぐ当てると体重も乗せやすいんです。スピンを上にかけながら体重を乗せるのは難しいですが、このスイングだと自然に体重が乗るので、ボールに伸びが出るし、ミスも減りました。バックが自信を持って打てるようになりましたね」

「今でもバックの調子を崩したときは、真っすぐ用意して真っすぐ当てることを意識しています」という綿貫プロ。巷のテニス愛好家にも参考になるアドバイスだろう。

【プロフィール】綿貫陽介/わたぬきようすけ
1998年4月12日、埼玉県生まれ。181cm、65kg、右利き。ジュニア時代に世界2位を記録し、全日本選手権も制した逸材。伸びのあるサービス、ストロークを武器にITFツアー通算5勝、19年秋には神戸でATPチャレンジャー初優勝を飾った。18~20年デビスカップ日本代表。現在ATPランキング226位(3/16付)。日清食品所属。

構成●スマッシュ編集部

※『スマッシュ』2020年2月号より再編集

【PHOTO】綿貫陽介の両手バック、より細かい30コマの『超分解写真』はこちら!
 

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