プロテニス選手は、目の覚めるようなスピードショットをいとも簡単にたたき込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は2018年全日本女王である清水綾乃選手の2回目、両手バックハンドの強打のコツを聞いた。
「バックハンドでの攻撃は昔から得意にしています」と言う清水選手。つなぐのではなく、バックでも積極的に前に入って攻めていくのが彼女のスタイルだ。その強打を支えるポイントは『左手』だという。
「私の場合は両手で打つというよりは、左手中心で打っていますね。人それぞれだとは思いますが、割合で言ったら左手『8』、右手『2』ぐらいの感覚です。最初の頃は左右均等でしたが、左手を強くするように意識したら、うまく強打できるようになりました」
よく“両手バックは左手のフォア”と言われるが、まさにそういうことだろう。清水選手によれば、左手主導にすることで以下のようなメリットがあるという。
「左手を使うとボールをしっかり押せて、厚く叩きやすいんです。右手中心だと、どうしても引っ張る力が強くなるので、どちらかというとトップスピン系の遅い球には向くでしょうけど、ボールをつぶすには左手中心の方がいいと思っています」
清水選手の試合を観戦すると、ダウンザラインへの鮮やかなバックハンドウイナーを何本も目にする。本人に得意なコースを聞くと、「どちらも好きですけど、決め球として自信を持っているのはストレートかな」との返答。左手の押しが、その決め球のカギとなっている。
【プロフィール】清水綾乃/しみず・あやの
1998年4月11日、群馬県生まれ。162cm、58kg、右利き。破壊力抜群のストロークを持ち、常に自分から攻撃を仕掛けるスタイル。ITFサーキット通算6勝。18年にはプロ転向2年目にして全日本選手権で初優勝を飾った。WTAランキング最高175位(19年5/13付)。Club MASA所属。
構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2019年8月号より再編集
【PHOTO】清水綾乃の両手バック、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
「バックハンドでの攻撃は昔から得意にしています」と言う清水選手。つなぐのではなく、バックでも積極的に前に入って攻めていくのが彼女のスタイルだ。その強打を支えるポイントは『左手』だという。
「私の場合は両手で打つというよりは、左手中心で打っていますね。人それぞれだとは思いますが、割合で言ったら左手『8』、右手『2』ぐらいの感覚です。最初の頃は左右均等でしたが、左手を強くするように意識したら、うまく強打できるようになりました」
よく“両手バックは左手のフォア”と言われるが、まさにそういうことだろう。清水選手によれば、左手主導にすることで以下のようなメリットがあるという。
「左手を使うとボールをしっかり押せて、厚く叩きやすいんです。右手中心だと、どうしても引っ張る力が強くなるので、どちらかというとトップスピン系の遅い球には向くでしょうけど、ボールをつぶすには左手中心の方がいいと思っています」
清水選手の試合を観戦すると、ダウンザラインへの鮮やかなバックハンドウイナーを何本も目にする。本人に得意なコースを聞くと、「どちらも好きですけど、決め球として自信を持っているのはストレートかな」との返答。左手の押しが、その決め球のカギとなっている。
【プロフィール】清水綾乃/しみず・あやの
1998年4月11日、群馬県生まれ。162cm、58kg、右利き。破壊力抜群のストロークを持ち、常に自分から攻撃を仕掛けるスタイル。ITFサーキット通算6勝。18年にはプロ転向2年目にして全日本選手権で初優勝を飾った。WTAランキング最高175位(19年5/13付)。Club MASA所属。
構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2019年8月号より再編集
【PHOTO】清水綾乃の両手バック、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』