端正な相貌と引き締まった身体に、ラフに羽織った派手なシャツが良く似合う。
「年齢は、歳を取るにつれて自分のコンテンツ力というか、だんだんウリになってきた。そこを出した上で、若手やランキング上位の選手相手に、シングルスでも体力勝負でどれだけ付いていけるかですね」
今年4月に42歳の誕生日を迎えた松井俊英は、ATPシングルスランカーの中で最年長。その活躍の主戦場はダブルスだが、昨年はシングルスでもATPチャレンジャーの予選に挑戦し、24歳年少選手との“世代間バトル”をも制する。今年1月には日本代表としてATPカップにも参戦し、溌剌としたプレーは『大会最年長者』の肩書と共に注目を集めた。
経歴的にも、やや異色な選手だと言えるだろう。
地元の千葉県柏市でテニスを始めたのは、10歳の時と遅め。16歳でトロントに語学留学し、テニスの腕も磨きつつハワイの大学へと進学。プロ転向は、心理学の学位を習得した後のこと。そんな独立独行の自身のキャリアを、彼は「俺なんてたかが柏のチャンピオン」と、自嘲気味かつ矜持を込めてラベル付けした。
7月に兵庫県で開催された『Beat Covid-19 Open』でも、得意のネットプレーを散りばめた洒脱なテニスで、現場で見る関係者たちを唸らせた。
「去年はとても調子が良かったし、体力を維持するのにも色々なやり方がある。回復力を上げるダイエット(食事療法)もあるし、今は体脂肪を落として筋力をつけることにトライしているので、それがテニスのパフォーマンスにも繋がれば…」
コロナ禍の時期も含めたこの2年ほど、松井は「自身の変化や進化を楽しめている」と言った。
もっとも、3月にツアーの中断が決まった当初は、気持ちと身体を繋ぎ止める困難さにも直面した。年齢のことを考えれば、「いつやめてもおかしくない」というのは偽らざる気持ちだろう。
だが、「いつやめてもおかしくない」との諦観は、突き詰めると「言い方は悪いけれど、引退してもしなくても一緒のような感じ」の境地へと達する。
「年齢は、歳を取るにつれて自分のコンテンツ力というか、だんだんウリになってきた。そこを出した上で、若手やランキング上位の選手相手に、シングルスでも体力勝負でどれだけ付いていけるかですね」
今年4月に42歳の誕生日を迎えた松井俊英は、ATPシングルスランカーの中で最年長。その活躍の主戦場はダブルスだが、昨年はシングルスでもATPチャレンジャーの予選に挑戦し、24歳年少選手との“世代間バトル”をも制する。今年1月には日本代表としてATPカップにも参戦し、溌剌としたプレーは『大会最年長者』の肩書と共に注目を集めた。
経歴的にも、やや異色な選手だと言えるだろう。
地元の千葉県柏市でテニスを始めたのは、10歳の時と遅め。16歳でトロントに語学留学し、テニスの腕も磨きつつハワイの大学へと進学。プロ転向は、心理学の学位を習得した後のこと。そんな独立独行の自身のキャリアを、彼は「俺なんてたかが柏のチャンピオン」と、自嘲気味かつ矜持を込めてラベル付けした。
7月に兵庫県で開催された『Beat Covid-19 Open』でも、得意のネットプレーを散りばめた洒脱なテニスで、現場で見る関係者たちを唸らせた。
「去年はとても調子が良かったし、体力を維持するのにも色々なやり方がある。回復力を上げるダイエット(食事療法)もあるし、今は体脂肪を落として筋力をつけることにトライしているので、それがテニスのパフォーマンスにも繋がれば…」
コロナ禍の時期も含めたこの2年ほど、松井は「自身の変化や進化を楽しめている」と言った。
もっとも、3月にツアーの中断が決まった当初は、気持ちと身体を繋ぎ止める困難さにも直面した。年齢のことを考えれば、「いつやめてもおかしくない」というのは偽らざる気持ちだろう。
だが、「いつやめてもおかしくない」との諦観は、突き詰めると「言い方は悪いけれど、引退してもしなくても一緒のような感じ」の境地へと達する。