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国内テニス

「リターンが良くて走れれば勝てる」。希望をくれたヒューイットをお手本にした守屋宏紀【プロが憧れたプロ|第8回】

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2020.09.17

守屋宏紀(左)にとってヒューイット(右)は憧れの選手だった。写真:THE DIGEST写真部/左(C)Getty Images/右

守屋宏紀(左)にとってヒューイット(右)は憧れの選手だった。写真:THE DIGEST写真部/左(C)Getty Images/右

 現在、プロとして活躍しているテニス選手も、現役を引退してコーチをしている人も、小さい頃には憧れのプロがいたはずだ。【プロが憧れたプロ】シリーズの第8回は、守屋宏紀に話を聞いた。

   ◆   ◆   ◆

「帽子にサインをもらいました。それは今でも持っています」と言う、守屋宏紀が憧れていた選手は、元世界1位のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)だ。

 サインをもらったのは、ジャパンオープンの会場。トップ選手からサインをもらえるのは幸運なことではあるが、それほどヒューイットの試合を頻繁に見に行っていたそうだ。同じモデルのラケットに変えてみたこともあるが、残念ながら自分に使いこなせなかったとも言う。

 それほど惹かれた理由を聞くと、「大柄な選手に勝っていくところ、メンタル面も闘志溢れていて好きでした」

 ヒューイットは178センチで、男子選手の中では小柄だった。その中で2001年11月19日には1位の座についた。「ウインブルドンに優勝した時も見ていました」と守屋がはっきりと記憶しているのは2002年で当時は12歳。すでにその年代ではトップジュニアだったが、ヒューイットの活躍に勇気付けられている。
 
「あの頃、小柄な選手でトップにいくのは珍しかったと思います。ビッグサーバーに対しても、リターンが良くて走れる選手になれば勝てるんだと思えました」

 ジュニアの全国大会で決勝に残ると、将来の夢を聞かれる。プロになると言うジュニアは多いが、そのプロの世界で小柄でも戦い抜けるというイメージを与えてくれたのがヒューイットだった。

 腕をいっぱいまで伸ばして返球するヒューイットに憧れていた守屋少年は、プロとしてグランドスラム本戦の舞台にも立つことができた。小柄でも勝てるように、展開の早さを武器に戦っている。

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)、取材協力●㈱ゴールドウイン/エレッセ

【PHOTO】ヒューイットに憧れていた守屋など、日本人トッププロのジュニア時代
 
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