現地23日、「ヨーロピアン・オープン(ドイツ/ハンブルグ、ATP500)」の1回戦に登場した世界25位のブノワ・ペール(フランス)が、第2セット序盤で棄権した。これにより同30位のキャスパー・ルードが2回戦に進出した。
そして試合後の会見で、ペールが残したあるコメントが物議を醸していると、テニス系メディアの『TENNIS MAJOR』が報じている。彼は、ヨーロピアン・オープン開幕前にPCR検査を2度受けていたが、なんといずれも新型コロナウイルスの陽性反応が出ていたというのだ。
その結果、ドイツ到着後に宿泊施設の一室で隔離措置を受けていたことも明かしたが、「1時間のみ練習を許可された上に、1回戦の前日に受けた3回目の検査で陰性の判定が出て、ドクターから出場のゴーサインが出されたんだ」と語っている。
大会側の一連の対応やコロナ対策関連における、各大会でのルールの違いについて、ペールは開口一番に「疲れた」と口にした。その後、「自分はハンブルグに着いてから(コロナの)陽性反応が出たんだ。陰性になったのは昨日(1回戦の前日)の検査だけで、その前は2回連続で陽性だったことは事実だ」と詳細を述べた。
さらに、「ドイツでは(コロナ感染対策の)ルールが違うみたいだ。ATPは現状ルールについて、どうなっているのかをしっかりと説明する必要があるだろう」とした上で、「パリ(全仏オープン)では、選手が陰性だとしてもコーチに陽性判定が出た場合は、その選手は棄権扱いになる。でもここ(ドイツ)では陽性判定が出ていてもプレーができるんだ」と、困惑した様子で語った。
最後に、「(ヨーロピアン・オープンの)大会主催者には、出場させてくれたことを感謝しているけど、中にはよく理解できないルールもあって困っている」と締めくくった。
先の全米オープンでも、新型コロナウイルスへの感染が確認され、バブル(安全施設)内で初の罹患者となったペール。会見では「過去にコロナ陽性になっていても、体内に多少ウイルスが残って再度感染することもあるようだね」とも話しているが、その可能性は大いに考えられるだろう。
一方、各大会で対応方法が異なることは、いずれ選手の間で混乱を生みかねない。21年度シーズンもコロナ禍での大会開催が予想されるため、ペールのコメントにもあるように、ATP側でプロトコルを再度検討する必要もあるのかもしれない。
文●中村光佑
そして試合後の会見で、ペールが残したあるコメントが物議を醸していると、テニス系メディアの『TENNIS MAJOR』が報じている。彼は、ヨーロピアン・オープン開幕前にPCR検査を2度受けていたが、なんといずれも新型コロナウイルスの陽性反応が出ていたというのだ。
その結果、ドイツ到着後に宿泊施設の一室で隔離措置を受けていたことも明かしたが、「1時間のみ練習を許可された上に、1回戦の前日に受けた3回目の検査で陰性の判定が出て、ドクターから出場のゴーサインが出されたんだ」と語っている。
大会側の一連の対応やコロナ対策関連における、各大会でのルールの違いについて、ペールは開口一番に「疲れた」と口にした。その後、「自分はハンブルグに着いてから(コロナの)陽性反応が出たんだ。陰性になったのは昨日(1回戦の前日)の検査だけで、その前は2回連続で陽性だったことは事実だ」と詳細を述べた。
さらに、「ドイツでは(コロナ感染対策の)ルールが違うみたいだ。ATPは現状ルールについて、どうなっているのかをしっかりと説明する必要があるだろう」とした上で、「パリ(全仏オープン)では、選手が陰性だとしてもコーチに陽性判定が出た場合は、その選手は棄権扱いになる。でもここ(ドイツ)では陽性判定が出ていてもプレーができるんだ」と、困惑した様子で語った。
最後に、「(ヨーロピアン・オープンの)大会主催者には、出場させてくれたことを感謝しているけど、中にはよく理解できないルールもあって困っている」と締めくくった。
先の全米オープンでも、新型コロナウイルスへの感染が確認され、バブル(安全施設)内で初の罹患者となったペール。会見では「過去にコロナ陽性になっていても、体内に多少ウイルスが残って再度感染することもあるようだね」とも話しているが、その可能性は大いに考えられるだろう。
一方、各大会で対応方法が異なることは、いずれ選手の間で混乱を生みかねない。21年度シーズンもコロナ禍での大会開催が予想されるため、ペールのコメントにもあるように、ATP側でプロトコルを再度検討する必要もあるのかもしれない。
文●中村光佑