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海外テニス

突然の“トスアップ“イップスに苦しんだエラーニ。7回連続トス失敗で警告、アンダーサービスに頼るもポイントできず

スマッシュ編集部

2020.10.02

試合を通して、サービスに苦しんだエラーニ。(C)Getty Images

試合を通して、サービスに苦しんだエラーニ。(C)Getty Images

 テニス四大大会の全仏オープン(フランス/パリ)では、大会4日目の30日に女子シングルス2回戦を実施。世界ランク150位のサラ・エラーニ(イタリア)は、第5シードのキキ・バーテンス(オランダ)にフルセットの末に敗れた。

 2012年の同大会で、準優勝を果たした経験を持つエラーニだったが、この日は思うようにプレーができなかったようだ。特にサービスに関しては絶不調で、試合序盤からダブルフォールトを連発。ファースト、セカンドサービスともに、幾度となく明後日の方向へ放つ姿は、とてもプロのそれとは思えなかった。

 さらに不調はサービスを打つ前のトスアップにも及んだ。第1セット6-5で迎えた、エラーニのサービング・フォー・ザ・セットの場面。1ポイント目から狙った場所にボールをトスアップできないエラーニは、3回連続でトスを失敗した時点で主審からタイムバイオレーション(規定時間経過の警告)を受けてしまう。
 
 すでに1度同じ警告を受けていた彼女は、これで失点扱いになり、逆サイドへ移ってサービスモーションに入るも、やはりトスが定まらない。ここでも4回連続でトスを失敗し、ついにはアンダーサービスに頼るも、素早く反応したバーテンスにドロップショットで返されて失点してしまった。

 そのまま1ポイントも取れずに、このゲームをブレークされたエラーニは、結局第1セットを落としてしまう。その後は、サービスに不調を抱えながらもセットオールに持ち込み、ファイナルセットにはマッチポイントを握る場面もあったのだが、このゲームもダブルフォールト絡みで落としてしまい、最終的に6-7、6-3、7-9と、3時間11分の激闘の末に敗れた。

 この試合では、相手のバーテンスも途中から痙攣を起こして、本来の力を発揮できない状況に。そのため3セットを戦って、互いにブレークしたゲームは12回ずつの計24回と、異常な数字を記録する試合となった。

構成●スマッシュ編集部

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