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海外テニス

全仏OP4回戦敗退のズべレフ、試合後に「38度の熱があった」と告白。大会運営は「相談なかった」と身勝手な行動を批判

中村光佑

2020.10.05

自粛期間中のパーティー参加に続き、またも身勝手な行動をとったとして批判されているズべレフ。(C)Getty Images

自粛期間中のパーティー参加に続き、またも身勝手な行動をとったとして批判されているズべレフ。(C)Getty Images

 テニスの四大大会「全仏オープン(フランス/パリ)」は、現地4日に男子4回戦が行なわれ、第6シードのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)が世界75位のヤニック・シナー(イタリア)に3-6、3-6、6-4、3-6で敗れた。一方、勝利したシナーは2005年のラファエル・ナダル(スペイン)以来となる、全仏初出場でのベスト8入りという快挙を達成した。

 そんな中、ズベレフが試合後の会見で残したコメントがテニス界で物議を醸している。テニス系メディアの『TENNIS MAJORS』によると、ズベレフは3回戦の直後に体調を崩しており、38度の発熱に見舞われていたというのだ。

 ズベレフは試合後の会見で、「(3回戦の)チェッキナート戦の後、僕は完全に体調を崩してしまった。今僕の声を聞いてわかると思うけど、息がうまくできない」とした上で、「熱があったし、ベストコンディションではなかったと言うべきだろうね。おそらくそのことが今日(4回戦)の結果に少々影響したと思う」と語った。

 続けて、「ウォーミングアップをした段階で、プレーすべきではなかったことは事実だ。ただ、試合に出て3セットもしくは短い時間で試合を終えられればと思っていた。でも(案の定)最初からうまくはいかなかった」とコメントを残している。
 
 英メディアの『BBC』によると、今大会のコロナ感染対策プロトコルには「熱や乾いた咳、筋肉痛や倦怠感など、何らかの症状が見られる場合には、選手自身で責任のある行動をとり、試合には出場しないこと」と記載されており、全仏オープンを主催するフランステニス連盟(FFT)は、公式文書で「ズベレフは体調不良を訴えていたのにも関わらず、トーナメントドクターに(出場可否の)相談をしなかった」と、彼の行動を批判したという。

 しかし現段階では、ズベレフがどのような判断の下で試合出場に至ったのかの事実関係は明らかになっていない。ただし、29日に行なった直近のPCR検査では、新型コロナウイルスの陽性反応は確認されていないようだ。

 ズベレフが体調不良の中でも出場を決めたことについて批判の声が上がっている一方で、大会運営側に対して責任を求める声も数多い。いずれにしろ、このような騒動は選手にも大きな不安を与えかねないだろう。

文●中村光佑

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