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海外テニス

「ここで勝てることは私にとって全て」ナダルが全仏OPを制し、四大大会最多優勝数20回のフェデラーの記録に並ぶ

スマッシュ編集部

2020.10.12

ジョコビッチとの56度目の対戦を制したナダルが、13度目の全仏優勝を成し遂げた。(C)Getty Images

ジョコビッチとの56度目の対戦を制したナダルが、13度目の全仏優勝を成し遂げた。(C)Getty Images

 テニス四大大会の『全仏オープン(フランス/パリ)』は、11日に男子シングルス決勝戦が行なわれた。第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)との頂上決戦は、6-0、6-2、7-5のストレートでナダルが勝利した。

 ナダルはこの結果により、グランドスラム20勝目となり、フェデラーが持つ男子最多グランドスラム優勝数に並んだ。全仏オープンの優勝回数は13回で最多。大会の勝敗数を100勝2敗とし、驚異的な数字を更新している。また、今大会は1回戦から1セットも落としておらず、完全優勝となった。

 例年とは違い、10月の寒い中での開催となった上に、ボールの変更により高く跳ねないと言われていたため、環境的にはジョコビッチが有利と思われていた。しかし、ふたを開けてみれば驚きの展開が待っていた。

 ジョコビッチは序盤からドロップショットを連発し相手をゆさぶるが、ミスがいつもより多く、ファーストサービスの確率も低い。一方のナダルは高い集中力を発揮し6-0で第1セットを奪った。驚異的な守備力を見せるナダルが引き続き試合を優勢に進める。自身のミスは最小限にとどめ、スピンとスライスをミックスしてミスを誘い、第2セットも手中に収めた。

 第3セットの第6ゲームでジョコビッチが初めてブレークに成功すると、覇気が出てきてプレーレベルも上がったが、ナダルは流れを渡さず。5-5のジョコビッチのサービスゲームをナダルがブレークし、最後はサービスエースで決めて13度目のタイトルを獲得した。
 
 表彰式では、全仏オープンで13度目の優勝をしたこと、グランドスラムで20回目の優勝でフェデラーの記録に並んだことを聞かれて、「タフな1年でした。ここで勝てることは私にとって全てです。今日はロジャーと並ぶ20勝ですが、そのことを考えて戦っていません。この優勝はローランギャロスでもう1度勝つことができたということです。私にとっても最も重要な瞬間を迎えることができました。ありがとう」と、クレーキングは特別な思い入れが、この場にあることを強調した。

 他にも、今世界中が戦っている新型コロナについて、「今、困難な状況にみんなが直前しています。相手はウィルスです。みんなで力を合わせてわせて戦って、打ち勝ちましょう。こうやってテニスができることが幸運だと思っています。このスポーツを支えてくれたみなさん、ありがとうございます」と、世界にメッセージを送った。

 敗れたジョコビッチは、「ラファおめでとう。ここでこんなに勝てるなんて驚異的です。あなたがなぜクレーの王者なのかよくわかりました。とても厳しい試合でした。自分のプレーに満足はしていませんが、明らかにこのコートで自分よりも強い選手と対戦したと思います」と、ナダルのプレーを称えた。

 スペイン国旗が上がり、国歌を聞きながら、厳しい状況の中を戦い抜いたナダルの目は涙でいっぱいになっていた。

構成●スマッシュ編集部

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