海外テニス

「第2セットから作戦を変えた」劣勢から逆転勝利の西岡良仁。パリ・マスターズ初の1回戦突破

中村光佑

2020.11.04

逆転で初戦突破を果たした西岡。(C)Getty Images

 男子テニスの『パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード)』は、現地3日に1回戦が行われ、日本勢からは世界ランク51位の西岡良仁が登場。同57位のパブロ・アンドゥハル(スペイン)を5-7、6-4、6-2の逆転で破り、同大会初の1回戦突破を果たした。序盤こそ苦戦を強いられ、第1セットを落としたものの、第2セットからは持ち味のディフェンス力で相手の攻撃を封じ込め、見事に勝利を掴み取った。

 試合後、西岡はインタビューに答え、「かなり序盤から劣勢で、練習コートと試合コートのボールのスピードに違いがあったので、相手に主導権を握られてしまった」としたうえで、「思ったよりもフォアハンドが打てなかったし、チャンスボールを決めきれなくて流れが悪くなった」と、競った展開になった理由を明かした。

 それでも、「第2セットで0-2の場面から相手が崩れた時にラリーを多くして、自分のペースを作っていこうと作戦を変えた。そこの切り替えがとてもよかった」と、劣勢にも落ち着いて対応できていたようだ。さらに、「序盤は自分から攻めようとする気持ちが強すぎてミスが増えてしまったけれど、中盤以降は少し冷静になってチャンスができた時に決めきることができた」という。
 
 また、西岡はイタリア国際(イタリア/ローマ、クレー)で自身のヒッティングパートナーを務め、先の全日本選手権でタイトルを獲得した中川直樹についても言及。「直属のIMGの後輩でもあるし、プライベートでも仲の良い選手で練習もよく一緒にしている。やっと彼(中川)がいい結果を残せるところまで出てきたので、彼にとってはいい1週間だったのではないかと思う。いつかはATPの舞台で彼と戦いたい」と、その活躍に刺激を受けた様子だった。

 自身の公式Twitterでも「一回戦勝利!! 今日は立ち上がり中々流れを掴めず嫌な流れでしたがセカンドから少しテニスを変えてプレーしたのがとても良かった。二回戦も頑張ります」と、勝利の喜びを語った西岡。次戦は地元の世界ランク36位、アドリアン・マナリノ(フランス)と対戦する。多くのファンの応援を背に、日本へ明るいニュースを届けてほしい。

文●中村光佑

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